ツイッター上で、フォローしている方々がやたらとプレイしている、WEBゲーム『艦隊これくしょん、通称『艦これ』を遊んでみましたので、その日誌を。

●『艦隊これくしょん』とは?

旧日本海軍の艦艇をコレクションして、その中から6隻を艦隊に編成して出撃させ、敵と戦って戦果をあげていくゲームです。 最初は、駆逐艦などの小型軽量艦艇(弱い)が中心ですが、だんだんと戦艦などの大型艦艇(強い)が使えるようになります。

DMM公式サイトはこちら

●ゲーム開始から~水雷戦隊結成

最初に、駆逐艦〈吹雪〉を手に入れる。 とにかく何をやればいいかは分かるが、何をやれば得になるか、損になるかの判断基準がないので画面上にある『任務』をひとつずつこなしていく。

・艦隊を編成したり

・艦隊を出撃させたり

・他のプレイヤーの艦隊と演習をしたり

・損傷した艦艇の修理や新造艦の建造をしたり

 まず『任務』欄をクリックし、次に実行し、任務を『達成』ボタンを押したら資源や艦がもらえる、という仕組みである。実行してから『任務』をクリックしても、一部をのぞいてダメである。

 そうこうしているうちに、軽巡洋艦と駆逐艦の数が増えてくる。

 この時期の艦隊編成は、軽巡洋艦〈名取〉を旗艦に+1隻軽巡洋艦、4隻駆逐艦編成であった。旗艦には命中ボーナスでもつくのか、〈名取〉はもうダメだダメだと言うくせに、よく当てる。 しかし、いつまでたっても軽巡洋艦よりも大きな艦艇がやってこない。 これは自分で作るしかないのか、と資源を消費して艦艇を建造してみるが、ことごとく駆逐艦と軽巡洋艦である。どうも、資源を100ずつとか200ずつバランスよくばらまいてはいかんようだ。 そこで鉄と弾薬を300消費して、後はそのままにしたら、駆逐艦だった。 腹いせにその場でスクラップにする。鉄300使って鉄7かよ、ちっ。

●敵空母出現!

 などとやっていると、敵に軽空母がでてきた。 現実の海戦がそうであったように、このゲームでも空を制するものが強い。 海戦の流れは、偵察の後、まず空母機動部隊の空襲からスタートし、その後で砲撃戦(ときどき空襲)があり、締めに魚雷を発射する。遠距離、中距離、近距 離の順番である。魚雷は、駆逐艦や巡洋艦が発射できるが、それまでに中破以上の損害を受けていると、魚雷戦は仕掛けられない。

 魚雷戦というのは、位置取りである。現代のミサイルと違い、当時の魚雷は発射するとまっすぐ進むだけなので、ちゃんと良い位置について、しかも距離は肉薄していないと魚雷は当たらない。損傷を受けていれば、速度が落ちたりして位置取りができないのだ。 その後、プレイヤーが望めば夜戦を挑むことができる。夜戦では航空機は使用できない。敵に空母がいれば、ここで一方的に攻撃することも可能だ。 しかし、そうは言っても空母の空襲は先手を取ってくるので痛い。かなり運が作用するが、小型艦であれば一発くらっただけで中破大破はざらであり、こうなれば、魚雷を撃つこともできずに殴られまくることとなる。 敵に空母がでてきたのも痛いが、重巡洋艦が出てきたのも痛い。 軽巡洋艦と重巡洋艦という切り分けは、分類的にはあまり意味のあることではない。ワシントン軍縮条約のからみで、戦艦などの大型艦をほいほい作るわけに はいかなくなったので、ぎりぎり条約に引っかからないサイズの巡洋艦を主力艦として使用しようとしたのが、重巡洋艦である。 重巡洋艦は何とかサイズを押さえようとしたせいで、バランスはちょっと悪くなったが、それでも主力艦を目指しただけあって、砲撃のパンチ力は従来型の巡洋艦、つまり軽巡洋艦よりもでかい。装甲も軽巡洋艦に比べるとあるので、これまたタフだ。 小型艦艇しかないこちらが頼りにできるのは魚雷だけだ。

 駆逐艦や軽巡洋艦から砲塔をおろして代わりに廃棄処分にした他の艦の魚雷発射管を山盛り搭 載して出撃させたところ、肉を斬らせて骨を断ったり、骨を斬らせて骨を断つ獅子奮迅の戦いぶりをみせ、勝率はそこそこ上がった。 しかし、鎮守府に帰還してくる艦隊は毎回ボロボロである。修理しようにも、修理ドッグは2カ所しかなく、順番待ちの長い行列ばかりが伸びてくる。とはい え、建造したり戦闘で獲得するのもやはり、小型艦ばかりなので、交代要員はいくらでもいる。〈綾波〉など4番艦までいる。まさに「私が死んでも代わりはい るもの」である。

●ついに空母建造、その名は〈千代田〉……いや、お前違うだろ!

 だが、このやり方は私もストレスがたまるが、艦隊の女の子=艦娘からもえらく不評であった。いい加減に大型艦を導入しろというのである。

 とうとう、艦娘を代表して〈名取〉が目に涙を浮かべて抗議してきた。他に大型艦がいないので、ひたすら旗艦として働かせてきたせいでいつの間にか、20 レベルである。頭上に高々と酸素魚雷を持ち上げ、「提督を殺して私も死にます」などと言われては、私としても心を入れ替える他ない。 しょうがないので、空母を導入することにした。鉄と弾薬と燃料を300ずつにして、ボーキサイトを500投入である。ひとまずは軽空母を造って、防空艦にしようと考えたのだ。

 そして登場したのは……〈千代田〉である。 いやいや、水上機母艦だろ、お前! 空母じゃないだろ! 装備を調べてみたら、高角砲と水上偵察機が12機である。 確かに、12機というのはそれなりの数であるが、搭載してるのが水上偵察機ではどうしようもない。母艦そのもにも攻撃力はない。これはダメかとがっかりしたが、ひとまず〈名取〉と組んで戦場に送り出してみる。 そしたらこれが、意外な大活躍。いや、大というほどではないが中活躍。 まず、偵察能力が高いので、敵を発見し、命中率、回避率が(心持ち)よくなる。が、この(心持ち)よくなるのが、小型艦艇中心の我が艦隊ではけっこう心 強い。敵の攻撃が当たらなくなってきたのだ。毎回、煙をあげながら無事な味方艦に曳航されてよろばうように港に戻り、しかも、ドッグが埋まってるものだか ら港でボロボロの姿をさらしていた艦娘たちの姿が、どんどん減っていったのだ。

 また、砲撃戦での偵察攻撃はどうも特殊攻撃扱いになるようで、時に魚雷命中並のダメージをたたきだす。 いけるいける。これはいける。 調子に乗った私は期間限定イベントマップ『敵泊地に突入せよ』に〈名取〉と〈千代田〉の艦隊を送り出した。 数日後、ボロボロになった艦隊が戻ってきた。 艦娘の顔は一様に暗く、その中に〈千代田〉の姿はなかった。 〈名取〉はしばらく私と口をきいてくれなかった。

●重巡洋艦〈足柄〉登場

 さすがに〈千代田〉の喪失は精神的にこたえた。 しばらく時間を置いて(具体的には資源がたまるのを待って)大型艦の建造をやり直すことにする。

 南北戦争からの近代海戦の流れを振り返ってみるに、やはり、近代海戦では装甲が一番大事である。〈モニター〉と〈バージニア〉の戦いをみよ。 毎回、毎回、艦娘たちがボロボロになって戻ってくるのも、彼女らが紙のような薄い装甲しか持たないからだ。ここはやはり、装甲の厚い大型艦に登場してもらうしかあるまい。 そして登場したのが、鉄500を投入した我が艦隊で初の大型艦〈足柄〉である。これまで旗艦をしていた〈名取〉とはまるで逆の、超ハイテンションな艦娘である。 大丈夫かいなと思わなくもなかったが、戦意旺盛な〈足柄〉は〈千代田〉喪失で沈む我が艦隊にとって、かっこうのカンフル剤となった。 彼女が皆の気分を立て直してくれたおかげで、我が艦隊は何とか鎮守府海域のマップ3をそこそこの成績でクリアできるようになり、艦艇の数も増えてくる。 これまでは、一度クリアしたマップには艦隊を送らなかったのだが、地道にレベルをあげるのも大事だと分かってきたのである。

 一回、大型艦が登場すると(あるいは提督レベル?)何か内部処理が切り替わるのか、以後はぽつぽつと、重巡洋艦が増えるようになってきた。なぜか〈足 柄〉ばかり3隻増えたのには頭を抱えたが。ひとつの艦隊に同じ艦は1隻しか入れられないのである。3隻あっても、1隻しか使えないのだ。

●軽空母〈祥鳳〉建造

 しかし、鎮守府海域のマップ4「南西諸島攻防戦」をクリアするには、さすがに空母が欲しい。せめて、防空の傘があるとちょっとは違うのではないか。そう考えて、ボーキサイト500を使って再び建造。今度こそ軽空母〈祥鳳〉が登場した。 よし、戦闘機だけ搭載して防空艦として使おうと考え、装備欄を確認したら。 97式艦上攻撃機と、99式艦上爆撃機。 戦闘機はかけらも存在しない。 これはどういうことかと問いつめたかったが、持ってないのは仕方ない。 〈千代田〉のこともあるので沈まないように〈祥鳳〉を旗艦に据え、はらはらしながら、まずはマップ3「製油所地帯沿岸」へと送り出す。 そうすると……おお、強い強い。 ここには敵に空母はいないが、巡洋艦はいる。こいつらの魚雷にはけっこう痛い目にあっていたのだが、敵に魚雷を発射させることなく、〈祥鳳〉の空襲が次々と敵を沈めていくではないか。なんだ意外と使えるじゃないか、こいつ。

「当然です! 正規空母には負けません!」

 よし、この調子でマップ4「南西諸島攻防戦」もやってもらおう。 意気揚々と送り出したが、私は大事なことを忘れていた。 敵空母がいる場合、当然、敵の空母は戦闘機も搭載しているのである。これまで、こっちが航空機がないので気づいていなかっただけである。 戦闘機を持たない〈祥鳳〉の艦載機は、ばたばたと面白いように落ちていき、ついでに敵の空襲でこちらの艦艇はボロボロになったのである。 こいつはどうしたものかしら。 (続く)