アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌(26)/『南方海域強襲偵察』マップ4クリア

 期間限定海域『南方海域強襲偵察』のマップ4をクリアした。

●E-4「敵大型超弩級戦艦を叩け!」:“幸運”を掴むまでサイコロを振り続けろ!

 イベントマップ4は、イベントマップ2や3と違い、シンプルな構造となっている。
 攻略艦隊に駆逐艦2隻さえ入れておけば、南方の補給艦隊ルートを通って、必ずボス戦までたどりつく。羅針盤はあるが、荒ぶることはない。実質、一本道である。

 しかし、そこにたどりつくまでが、大変だ。
 最初の二連戦では深海棲艦の〈装甲空母姫〉が、flagship戦艦やflagship空母を引き連れてお出迎えである。
 成長限界まで近代化改修したレベル90の〈陸奥〉ですら、相手がflagship戦艦や空母では、クリティカル一発で中破である。装甲の薄い高速戦艦〈金剛〉や、雷撃能力に特化したハイパー〈北上〉様などは一発大破もある。駆逐艦娘や空母であれば言うまでもない。

 この敵のクリティカルについてはもはや、確実な回避方法はない。〈島風〉に2個のタービンを増設して回避が100を超えても、当たる時は当たるのである。
 そして、敵の攻撃がクリティカルで命中すれば、それ以上の進撃はできない。諦めて、再度チャレンジするしかないのだ。

 そうやって、3回に2回くらいの割合で撤退を選びつつ、なんとかボスの南方棲戦姫いる最深部まで到達したとしよう。
 この時の敵編成は2パターンある。

パターンA:絶望
 〈南方棲戦姫〉flagship
 〈戦艦タ級〉flagship
 〈戦艦タ級〉flagship
 〈護衛要塞〉flagship
 〈護衛要塞〉flagship
 〈護衛要塞〉flagship

パターンB:希望
 〈南方棲戦姫〉flagship
 〈護衛要塞〉flagship
 〈護衛要塞〉flagship
 〈護衛要塞〉flagship
 〈護衛要塞〉flagship
 〈護衛要塞〉flagship

 ここでもflagship〈戦艦タ級〉が登場することが半分くらいの確率である。
 こうなったら、よほどの幸運が重ならない限り、〈南方棲戦姫〉を沈めることはできない。攻撃が分散するのもさることながら、〈戦艦タ級〉の砲撃×4回によって、こちらの艦娘の多くが損傷をこうむり、攻撃力が低下してしまうからだ。

 この難関に挑むは、我が鎮守府の精鋭である。

▼第1攻略艦隊
・CV〈赤城〉Lv81 彩雲10機、烈風40機、流星改32機
・BB〈陸奥〉Lv91 応急修理女神、46cm砲、91式徹甲弾、33号電探
・BB〈金剛〉Lv77 応急修理要員、46cm砲、21号電探、15.5cm三連装副砲
・DD〈島風〉Lv67 応急修理要員、61cm四連装酸素魚雷、10cm連装高角砲
・DD〈雪風〉Lv49 応急修理要員、61cm四連装酸素魚雷、10cm連装高角砲
・TC〈北上〉Lv60 応急修理要員、61cm五連装酸素魚雷、甲標的
消費燃料:260 消費弾薬:411

 ハイパー化した雷巡〈北上〉改2が艦隊に編成されているのは、先行雷撃への期待からである。砲撃戦が始まる前に敵の数を1隻でも減らす(あるいは損傷を与えてダメージを減少させる)のは、今回のような敵の攻撃が当たるかどうかが確率問題になっている戦いでは特に重要である。
 〈北上〉が加わったので、E3攻略艦隊に比べて空母が〈赤城〉1隻だけになっている。敵には〈装甲空母姫〉や〈空母ヲ級〉flagshipがいるので、制空権を一方的に奪われないよう、戦闘機を増やして運用している。

 攻略艦隊を支援する艦隊は2つ。

▼第2航空支援艦隊
・CVL〈千代田〉航改Lv58
・CVL〈千歳〉航改Lv56
・CVL〈飛鷹〉Lv54
・CVL〈隼鷹〉Lv54
・DD×2
「前衛支援任務」を担当
消費燃料:108 消費弾薬:84

▼第3砲撃支援艦隊
・BBV〈扶桑〉Lv62
・BBV〈山城〉Lv57
・BBV〈伊勢〉Lv55
・BBV〈日向〉Lv52
・DD×2
「艦隊決戦支援任務」を担当
消費燃料:208 消費弾薬:368

 ボス戦まで行えば、1回の出撃で燃料576、弾薬863が吹っ飛ぶ計算である。いざ挑んでみると、序盤の〈装甲空母姫〉相手の2連戦で、3回のうち2回くらい引き返す羽目になったが。引き返した場合でも支援艦隊の燃料と弾薬は消えていく。コストパフォーマンスを考えればE4攻略は避けた方が無難だろう。
 また、強力な敵の攻撃にさらされるので、戻ってきた時には艦隊はたいていボロボロ。
 小破、中破はまだマシな方で、大破が半数の3隻などということもある。
 当然、これだけのレベルが上がった艦隊は、駆逐艦であっても2時間、3時間とドック入りしてしまうので、高速修理資材が不可欠だ。

 さて、それではこれらの燃料・弾薬、各種資材の備蓄はどうであったかというと。

▼資材消費・経過時間・出撃回数
燃料:62k→40k(約22000消費)
弾薬:50k→28k(約22000消費)
鋼材:32k→20k(約12000消費)
ボーキサイト:20k→10k(約10000消費)
高速修理資材:315→168(147個消費)
時間:20時間
出撃:30回前後

 今回も、攻略に必要とされる2倍の資材を用意する、アメリカ海軍プレイである。
 艦これまとめサイトを見ると、潜水艦による敵ボス削りプレイというのもE4攻略の選択肢のようだが、私はあえて資源を浪費する正面押しで攻略を試みた。

 攻略を開始してみると、まさに地獄。まさに鉄底海峡(アイアンボトム・サウンド)。
 とにかくマップ入ってすぐの〈装甲空母姫〉2連戦が抜けない。

「〈金剛〉大破ーっ!」 戻れ、戻れ。
「〈雪風〉大破ーっ!」 急ぎ帰還せよ。
「〈赤城〉大破ーっ!」 あ、旗艦はかまわんから突っ込め。

 駆逐艦が大破するのはしょうがないが、〈金剛〉でも一発大破があるのがflagship〈戦艦タ級〉の恐ろしさである。
 そして、ボス戦に到達した時のflagship〈戦艦タ級〉2隻の絶望感といったら……一度だけ、その状態で夜戦に持ち込んで〈南方棲戦姫〉を沈めたことがあるが、これはもう、偶然のなせる技である。
 途中までは大破したら引き返す、という作戦方針を貫いたが、ボス戦においては、敵の残りがボスを含む1隻か2隻で、ダメージを与えられる可能性があれば、積極的に夜戦に持ち込んでいる。

「〈島風〉轟沈っ!」
「応急修理要員、急げっ!」
「〈島風〉耐久力7まで回復!」

 夜戦での〈南方棲戦姫〉の砲撃で、一度だけこのような出来事があったが、艦娘の轟沈からLOSTという最悪の展開だけは避けることができた。

 途中、連続して3回出撃が空振りし、4回目にしてボスまで到達したものの砲撃支援が来ないこともあった。遠征の支援艦隊が間に合わなかったのである。この時に思わず天を仰いで、無駄に終わったこの4回の燃料と弾薬について慨嘆したものだ。

 そして、その次の出撃の時。
 運悪く南ルートの輸送艦隊との戦いで〈雪風〉が大破した。他の艦の損傷は軽微である。
 どうする? 私は、しばらく悩んだ。
 画面上のマウスカーソルが、『進撃』と『撤退』の間で小刻みに震える。
 応急修理要員は〈雪風〉にも搭載してある。1発なら、耐えられる。
 しかし、ボス戦は、夜戦をやらなくとも空襲、砲撃戦×2回、そして雷撃と4回の攻撃にさらされることになる。〈戦艦タ級〉が出現して撃ちまくってきたら、どうなる?

 結局、私は『撤退』のボタンを押した。

 冷静になって考えてみれば、これは悩む問題ではない。5回連続で出撃が無駄に終わっても、修理と補給を済ませて、6回目の出撃をすれば良いのである。
 しかし、5回連続でハズレ(正しくは5回目は支援がなかっただけで、削ってはいる)を引いたことが、私から冷静な思考を奪っていた。

 人間は、簡単に感情に支配される。連続した敗北や無駄に終わった作業は、人を焦らせる。焦った人は、ミスをする。
 実際に人生も命もかかってない、ただのゲームですら、こうである。
 アメリカ海軍という、強力で時間が経てば経つほど手に負えなくなる敵を相手にして、敗北必至の戦いに自分と仲間の運命を賭けていた日本海軍の人たちが、往々にして感情に支配され、冷静な思考を奪われたのも、こうしてみれば、よく分かるのだ。

 もちろん、理性を失った結果としての失敗については、免罪する必要はない。
 希望的観測に目を曇らされて、不利な情報から目をそらして、避けられるはずだった損害を増やしたことも、責めを負うべきことであろう。

 だが、失敗した人の弱さ愚かさをあげつらうことには、私は賛同できない。
 罪を憎んで、人を憎まず。理想ではあろうが、その理想を捨てざるを得ない緊急時以外には、まず理想を大事にして良いと思うからだ。

▼成果
戦艦〈大和〉
軽空母〈瑞鳳〉
重巡洋艦〈熊野〉
軽巡洋艦〈鬼怒〉
潜水艦〈伊58〉

 E4マップは、攻略に回数をこなしただけあって、多くの艦娘が艦隊に加わった。
 彼女らの育成をしつつ、しばらくはまた遠征任務中心の海軍休日を楽しみたい。