アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌

アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌(28)E5攻略前夜のメモ

2013年11月17日 雑記, アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌 No comments

■E5攻略艦隊を編成

●ゲージ削り時
第1艦隊/北ルート
北上(92)15.5cm三連装副砲×2+甲標的
島風(82)10cm連装高角砲×2+応急修理
足柄(84)20.3cm連装砲+15.5cm三連装副砲+三式弾+応急修理
羽黒(78)20.3cm連装砲+15.5cm三連装副砲+三式弾+応急修理
金剛(92)46cm三連装砲×2+三式弾+応急修理
比叡(82)46cm三連装砲×2+三式弾+応急修理

第2艦隊/北ルート
大井(84)15.5cm三連装副砲×2+甲標的
ヴェールヌイ(76)10cm連装高角砲×2+応急修理
摩耶(64)20.3cm連装砲+15.5cm三連装副砲+三式弾+応急修理
雪風(70)10cm連装高角砲+53cm艦首(酸素)魚雷+応急修理
榛名(84)46cm三連装砲×2+三式弾+応急修理
霧島(82)46cm三連装砲×2+三式弾+応急修理

第3艦隊/中央突破
伊8(31)甲標的
伊19(36)甲標的
伊108(66)甲標的+61cm五連装(酸素)魚雷
伊58(69)甲標的+61cm五連装(酸素)魚雷

第4艦隊/航空支援
飛鷹(70)彗星・流星のみ
隼鷹(70)彗星・流星のみ
千歳(69)彗星・流星のみ
千代田(69)彗星・流星のみ
駆逐艦×2

●決戦時
第1艦隊/北ルート
足柄(84)20.3cm連装砲+15.5cm三連装副砲+三式弾+21号電探
羽黒(78)20.3cm連装砲+15.5cm三連装副砲+三式弾+応急修理
金剛(92)46cm三連装砲×2+三式弾+応急修理
榛名(84)46cm三連装砲×2+三式弾+応急修理
北上(92)15.5cm三連装副砲×2+応急修理
大井(84)15.5cm三連装副砲×2+応急修理

第2艦隊/中央突破
大和(99)46cm三連装砲×2+三式弾+14号電探
陸奥(97)46cm三連装砲×2+三式弾+応急修理
伊勢(68)46cm三連装砲+15.5cm三連装副砲+三式弾+応急修理
日向(68)46cm三連装砲+15.5cm三連装副砲+三式弾+応急修理
扶桑(71)46cm三連装砲+41cm連装砲+三式弾+応急修理
山城(71)46cm三連装砲+41cm連装砲+三式弾+応急修理

第4艦隊/航空支援
赤城(92)彗星12型・流星改のみ
加賀(85)彗星・流星改のみ
蒼龍(75)彗星・流星改のみ
飛龍(75)彗星・流星改のみ
駆逐艦×2

■現時点での備蓄資源
燃料:103k
弾薬:104k
鋼材:91k
ボーキサイト:77k
バケツ:597

■E4攻略時の資源消費
燃料:65k(152987→87900)
弾薬:41k(144300→103111)
鋼材:45k(128358→83197)
ボーキサイト:4k(72641→68679)
ダメコン発動:3回(轟沈なし)
バケツ消費:約200

アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌(27) 海軍休日ふたたび

2013年9月21日 雑記, 未分類, アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌 No comments

〈大和〉を手に入れる激戦の『南方海域強襲偵察』のマップ4をクリアしてからしばらく。
 我が鎮守府では平和な日々が続いていた。

〈舞風〉「おーい、提督ー。仕事しようよー」

 あー?

〈舞風〉「ほらほら、第2艦隊も第3艦隊も第4艦隊も戻ってきたよ」

 おー。んじゃ、士気高揚艦娘はそのまま。
 士気高揚が切れちゃった艦は、待機状態の士気高揚艦娘と交代。

〈舞風〉「だから、その士気高揚艦娘がもういないんだって。ぼけーっと何日も回してるから、交代で全員、元に戻っちゃってるよ。あたしも含めて」

 そうか。じゃあしょうがないな。ウィークリー任務もそろそろこなさないと週末になっちまう。

〈舞風〉「ルーチンだなー。大丈夫? 飽きてない?」

 いやいや、楽しんでるぞ?
 私は、根っこのところが内政ゲーマーなんだ。人と遊ぶ時には攻撃的なプレイもするけど、他人と競争しない場合には、ひたすらだらける。

〈舞風〉「まあ、そうだろうね……資源の備蓄量をみれば分かるよ」

▼資源量
燃料:100k(40k)
弾薬:110k(28k)
鋼材:68k(20k)
ボーキサイト:25k(10k)
高速修理資材:500(168)
※()内は〈大和〉入手時

〈舞風〉「貯めたもんだねー」

 デイリー任務・ウィークリー任務以外は、遠征くらいしか回してなかったからな。

〈舞風〉「そのデイリー建造だって、ALL30だよね。新しい艦娘、欲しくないの?」

 欲しいのは〈長門〉と〈瑞鶴〉だからなー。
 建造で資源を使うのはもったいない。
 いずれドロップするさ。

〈舞風〉「しないよ。このところずーっと、南西諸島海域くらいしか行ってないじゃない」

 でもなー。西方も北方も、けっこう敵が強いからなー。昔は潜水艦を送って被害吸収艦にできたんだが、今は潜水艦送ると、対潜装備持った軽巡がお出迎えしちゃうからなー。

〈舞風〉「そりゃするよ! 深海棲艦だって、頭はあるんだから、対策くらい取るって」

 あるのかー? いや、頭部はあるのは分かるが、知性はあるのかな、あれ?
 ……おや、誰か来たぞ。

〈天龍〉「おいこら、いい加減にしろ、この堕落提督。いつまでぐーたらしてんだ。気がつきゃ、星が減って中将になってるぞ」

 おや、本当だ。
 仕事してないから、ランキングも落ちたか。

〈天龍〉「何すかしたこと言ってやがる。やる気ないのか、こっちは暇して……いや暇はしてないか」
〈龍田〉「遠征艦隊は、簡単な任務でも6隻編成ですものねー。軽巡2隻と駆逐艦4隻」
〈天龍〉「ああ、しかも士気高揚状態にするため、毎日のように、鎮守府近海を回ってるから経験値だけは貯まりやがる」
〈龍田〉「私も〈天龍〉ちゃんもレベル40。他の軽巡娘もレベル35~39ですものねー。忙しくてデートもできない」
〈天龍〉「ウチにいるちびっ子(駆逐艦娘)も、レベル30ばっかりだ。まあ、艦隊の底上げしてんのはいいことか」

 そうだぞー。軽巡と駆逐艦は、太平洋戦争の後は、だいたい仕事が同じような感じになってきて、現代海軍ではこの2種類がいれば、だいたいのことは片が付くようになったからなー。

〈天龍〉「うんちくはいいんだよ。でも、おかげで〈赤城〉とか完全に食っちゃ寝モードだぞ。三段飛行甲板空母どころか、そのうち三段腹空母だ」

 デイリーで演習に出してる〈大和〉もレベル70を超えて改になったしなー。
 もう、することないかなー。クッキーでも焼くかなー。

〈響〉「そんな自堕落提督に、朗報だよ」

 お、どうした〈響〉?

〈響〉「僕を70レベルまで育ててよ」

 うわ、今は何レベルだっけ?

〈暁〉「私たち、第6駆逐隊は全員42レベルよ!提督なら覚えててよね!」
〈天龍〉「俺らより高いんだよな」
〈電〉「あうあう。3-2海域をクリアするために頑張ったのです」
〈雷〉「それでね!提督!〈響〉を70レベルに育てると、改2で第二段階になるんだって!」

 なるほど……(ごそごそと鎮守府情報を見る)ふむ、ソ連艦娘になるのか。これは面白い。育ててみよう。

〈響〉「それともうひとつ。新マップで、南方海域が解放される。MO作戦で、珊瑚海とかあるみたいだよ」

〈祥鳳〉「珊瑚海!」
〈翔鶴〉「MO作戦!」

 わ、どこから沸いて出た。

〈祥鳳〉「珊瑚は嫌いですが、珊瑚海は因縁の海です!今度こそ、勝ちます!」
〈翔鶴〉「はい!ポートモレスビーを手に入れて、FS作戦を成功させましょう!」

 あー、昔の架空戦記だと、よく成功したなー。ポートモレスビー攻略。その後は、フィジー=サモア線を制圧して、オーストラリアを孤立させて単独講和したりとか。
 実際には、オーストラリアまでの兵站を維持するための輸送船が……

〈響〉「はいはい」

 最後まで喋らせてくれよ。
 まあ、いいか。よし〈響〉の育成と、艦娘の前世からの因縁を晴らすとするか。

 備蓄を取り崩せ!
 主力艦のビルジを抜け!
 〈大和〉と〈陸奥〉をたたき起こせ!

 久しぶりに、戦争らしい戦争をやってみようじゃないか!

〈雷〉「なんだか、心の底から楽しそうね」
〈響〉「内政プレイヤーとかなんとかカッコつけてるけど、提督は本当はお祭りが大好きなのさ」
〈電〉「わくわくしてきたのです!」

〈翔鶴〉「待っていて〈瑞鶴〉。ポートモレスビーまで行けば、きっとあなたにも会えるはず……」

 あ、〈翔鶴〉は留守番ね。

〈翔鶴〉「なんでですかーっ」

 レベルまだ低いからなー。今回は〈赤城〉〈加賀〉の一航戦でやる。

〈加賀〉「ここ(攻略艦隊)はゆずれません」
〈翔鶴〉「うー……でも〈瑞鶴〉来たら、五航戦で育ててくださいね?」

 というわけで、海軍休日を終え、攻勢再開であります。

アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌(23)

2013年8月1日 雑記, アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌 No comments

●潜水艦との戦い

 期間限定マップ『南方海域強襲偵察』が本日(8月1日)についに解放された。
 同時に、潜水艦に関するルールもいくつか変更になり、プレイヤー提督も潜水艦を入手することが可能になった。
 というわけで、今回は潜水艦と、その潜水艦との戦い方について考えていきたい。

〈五十鈴〉「潜水艦との戦いなら〈五十鈴〉にお任せよ!」
〈足柄〉「はーい、質問。同じ巡洋艦なのに私が潜水艦戦で活躍できないのはなぜっ?」
〈五十鈴〉「それは簡単。〈足柄〉さんには対潜装備がついてないからよ」
〈足柄〉「にゃっ?! 本当だ、装備もできない!」
〈五十鈴〉「私も改装工事前は潜水艦戦は得意じゃなかったわ。1943年に、損傷の修理で、電探や対空砲と一緒に対潜兵器も装備するようになったのよ……まあ、その電探のおかげで〈十二鈴〉とか、いろいろ言われたい放題なんだけどね……」

 余談であるが、〈十二鈴〉とは、12レベルになった〈五十鈴〉が改造後、装備された電探を引っぺがされて他の艦の近代化改修の餌になることを言う。

〈五十鈴〉「そこっ!うるさい!」
〈電〉「潜水艦戦は、私たち駆逐艦の仕事でもあるのです」
〈雷〉「でも、ぶっちゃけると、あまり得意じゃないのよ」
〈響〉「僕たち駆逐艦で対潜能力20前後だものね」(改造前)
〈五十鈴〉「そこはしょうがないわね。対潜能力は、日本海軍が苦手とした分野なの」

▼日本の船舶喪失:814万総トン
・潜水艦の攻撃によるもの:486万総トン(60%)
・航空機の攻撃によるもの:247万総トン(30%)

〈五十鈴〉「これは太平洋戦争での日本海軍の船舶喪失数だけど、潜水艦の攻撃によるものが全体の6割を占めるわ。特に後方で物資輸送に関わっていた輸送船の多くは、潜水艦に沈められたのよ」
〈長門〉「商船が守れなかったのは、海軍として不甲斐ない話だな。しかし、なぜここまで苦手としたのだ」
〈五十鈴〉「いろいろあるけど一番の理由は、兵器の開発や整備に関する人材や資源を艦隊決戦に割り振ってたせいでしょうね。艦隊決戦では、潜水艦はあくまで補助兵器。敵の潜水艦を沈めるよりは、戦艦や空母を沈めることに全力を尽くしてたのよ」
〈長門〉「なるほど。水上戦パラメタに絞って育成していたためか」
〈五十鈴〉「当時の日本は貧乏だから、特化しなきゃやっていけなかった。そして、貧乏だから、全力で守ってもじり貧になること確定の通商護衛戦ではなく、艦隊決戦にリソース全部を割り振ったの」
〈長門〉「賭けに負けた、ということか」

〈電〉「でもでも、戦争が始まったらそうは言ってられないのです」
〈雷〉「潜水艦戦って、水上戦とどういう風に違うの?」
〈五十鈴〉「んー、そうね。潜水艦っていうのは海の中に潜って戦うわ。だから、普通には大砲の弾とかは命中しない」

▼潜水艦の特徴
・水中に潜ることができる
・水中では充電式の電池で動く
・水上ではディーゼルエンジンで動く

〈足柄〉「充電式の電池とディーゼル……ハイブリッドね!」
〈電〉「電池がなくなっちゃうから、ずっと水中とはいかないのです」
〈五十鈴〉「そういうこと。でも、戦闘の時は水中だから、戦うには相応の装備が必要になるのよ。まず、相手を発見するための装備ね」
〈雷〉「ソナーね! 私にも装備できるわ!」
〈電〉「開発任務で、九三式聴音機を作ったのです。燃料/弾薬/鋼鉄/ボーキサイトを10/10/10/20で40回くらい回して3個できたのです」
〈五十鈴〉「聴音機は、水中の潜水艦が出す音を探り当てるのよ。音は水中でもよく伝わるから」
〈足柄〉「リストを見ると、三式水中探信儀ってのもあるみたいね」
〈五十鈴〉「探信儀は探信音(ピン)を水中に出して、潜水艦に音がぶつかって反射で戻って来るのをキャッチする装置よ。水上ならレーダーが使えるんだけど、水の中だから電波でなくて音波でやるの」
〈足柄〉「潜水艦は見つけるだけで、特別な装備がいるのね」

〈祥鳳〉「でも浅い海だったら、飛行機から目視で見つけられるわ」
〈五十鈴〉「そうね。それに、潜水艦は敵に近づく時以外は水上にいるから飛行機がこっそり近づけば、海の上を走っている潜水艦を、普通の敵艦と同じように見つけて攻撃できるわ」
〈祥鳳〉「潜水艦は、装甲はそんなにないから、水上にいるなら、機銃や小型爆弾でも、十分な損害を与えられるの」

▼潜水艦を見つけるには
・水上にいるなら、目視やレーダーで見つけられる。
・水中にいるなら、音を頼りに探す。
・潜水艦を音で探る音波探知機がソナー。

〈足柄〉「でも、水中に潜ってると、私の大砲ではどうしようもないのよね」
〈雷〉「じゃーん! そこでこれよ、九四式爆雷投射機! 提督におねだりして開発してきたわ!」
〈電〉「この投射機で、ドラム缶のような爆雷を、ころころ水の中に落とすのです」
〈足柄〉「落として、どうなるの?」
〈五十鈴〉「設定した深度まで潜ったら、そこで爆発するわ。直撃しなくても、爆発の衝撃で、潜水艦を攻撃するのよ」
〈雷〉「こっちは、燃料/弾薬/鋼鉄/ボーキサイトを10/30/10/10で50回くらい回して3個できたのよ」
〈電〉「ペンギンさんばかりで、大変だったのです」
〈五十鈴〉「目視やレーダーと違って音で探ったデータを元に攻撃するから、命中の確率は低いわ。潜水艦もあの手この手で逃げようとするしね」

▼潜水艦を攻撃するには
・水上にいるなら、普通に砲雷撃、爆撃で沈められる。体当たりも可。
・水中にいるなら、爆雷を落として攻撃する。
・水中で魚雷を使って潜水艦同士が戦闘をするのが当たり前になるのは、もう少し未来の話。

〈電〉「潜水艦の敵は潜水艦じゃないのですか?」
〈五十鈴〉「第二次世界大戦頃だと、そういうのは、イギリスくらいね。あそこはドイツがUボートっていう潜水艦を主力にしてたから」
〈祥鳳〉「将来、東海のような対潜哨戒機が装備されれば……って、あれは地上機だったわね」
〈長門〉「とにかく今は手持ちの資材で何とかするしかないだろうな。期間限定海域、マップ1の攻略には、軽巡洋艦と駆逐艦を合計2隻入れるぞ。その2隻には、ソナーと爆雷を1つずつ搭載だ。空母も1隻は軽空母を入れるように」

▼期間限定海域マップ1『警戒線を突破せよ』のボス艦隊の編成(暫定、確認済みのみ)
 潜水艦
 潜水艦
 潜水艦
 雷巡
 駆逐艦
 駆逐艦

〈五十鈴〉「潜水艦はそれでいいけど、その手前に戦艦を含む敵艦隊がいるわよ?」
〈長門〉「遠征の『前衛支援任務』を併用しよう。軽空母4隻編成ならば、燃料、弾薬それぞれ100前後で支援爆撃をしてくれる」
〈祥鳳〉「マップ1は敵の支配力が回復しないから、試行錯誤しながら、とにかくやってみましょう」
〈長門〉「ではいくぞ、諸君。我ら艦娘の力、敵に見せようではないか!」

〈雷〉「あ、また猫が出た……」
〈電〉「敵に見せるのは、明日からにするのです」

アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌(22)

2013年7月25日 雑記, アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌 No comments

●遠征艦隊を士気高揚状態で送り出す
 艦隊これくしょんでは、敵が攻めてくるイベント(放置すると、どんどん不利になるイベント)が今のところ存在しない。プレイヤー提督は、自分の好きなように、好きな形で艦隊を動かしていい。

 そこで我が艦隊では、いずれ来るであろう期間限定イベントまでは無理をしないで物資の備蓄と、艦娘のレベルアップを続けている。
 私は元々、内政型プレイヤーである。海域の攻略や、敵を沈めることよりも、資源やバケツ(高速修復材)が増えることに快感を覚える。

 2013.07.25時点での我が艦隊の資源備蓄状況は以下の通り。

 司令部レベル:93(大将)
 燃料:25k
 弾薬:23k
 鋼材:10k
 ボーキサイト:11k
 高速修復材:150
 開発資材:450

 開発はデイリーでやるくらい。艦娘は海域で拾うものと心得ていて、新型艦の建造にはすっぱり見切りをつけている。おかげで〈長門〉〈飛龍〉〈瑞鶴〉がまだだ。

 とはいえ、内政派プレイヤーといっても、心躍るイベントのひとつふたつなければ、日々の鎮守府勤務に潤いがなくてつまらない。
 そこで、狙っているのが遠征任務での『大成功』である。

 遠征任務での『大成功』は、資源獲得量が1.5倍となるし、高速修復材などのアイテム獲得率も良くなるが、それはもののついでである。
 『大成功』の文字がうれしいのだ。なんとなくお得である。

 しかし、『大成功』のためには、遠征艦隊を原則として全艦士気高揚状態(キラキラ状態)にせねばならず、これがちょっとめんどくさい。むしろかかる手間からすると、普通の『成功』で遠征艦隊を回した方が、低コストだ。
 だが、私はあえて遠征艦隊を、士気高揚状態にしている。
 その理由はというと――

〈初雪〉「提督・・・準備できた・・・」

 おう、んじゃ行こうかー。

〈初雪〉「あの・・・提督、私が秘書艦でいいの?」

 いいぞ。

〈初雪〉「それと・・・第一艦隊、私ひとり。もしかして、2-4マップをひとりで歩いてこいという、地獄巡り?」

 いやいやいや。そらダメだろ。いくら旗艦1隻で回せば、沈む心配なく経験値がたまるといっても、勝率が下がるのはよくない。それに、送り出す俺の気分も悪い。

〈初雪〉「でも・・・私1隻で攻略できるマップなんか、1-1の鎮守府近海くらいしかないけど」

 それでいいんだ。お前はなんだかんだでレベル23。改造してあるし、近代化改修も少しはやってる。装備はえーと、なんだっけ。

〈初雪〉「61cm四連装魚雷、10cm連装高角砲、12.7cm連装砲」

 うん。マップ1-1なら、敵は駆逐艦と軽巡だ。十分戦える。安心して行ってこい。

〈初雪〉「ん・・・頑張る・・・」

 こうやって遠征任務を担当する軽巡洋艦や駆逐艦を1隻ずつ、あらかじめ1-1鎮守府近海を暇な時に回しておくのである。さすがに20レベル以下の改造も近代化もしていない駆逐艦だと失敗もあるが、それなりに育った駆逐艦なら1隻だけでも勝利を重ねて鎮守府に凱旋してくる。

〈初雪〉「ただいま・・・戻った」

 おお、早かったな。怪我はないか?

〈初雪〉「羅針盤が上にそれて、敵がはぐれの駆逐艦2隻だけだったから、大丈夫」

 む、それでも耐久力が3点削れてるな。ドック入って整備してこい。遠征艦隊は1時間後に戻るから、十分時間はあるだろ。

〈初雪〉「分かった、提督・・・あの・・・」

 ん? なんだ?

〈初雪〉「ありがと。私のような駆逐艦でも、第一艦隊の旗艦になれて、ちょびっとだけ、うれしい」

 まあ、一時だけだがなー。さすがに西方海域の深いところまでは、連れてけないから。

〈初雪〉「それは、もっと強い艦娘の仕事・・・私たちは、裏方・・・でも、裏方にも誇りはある」

 うん。お前らが資材を運んでくれるから、戦艦も空母も戦える。これからも頼んだぞ。

 ――とまあ、こういう風に。鎮守府が大所帯になってくると、強力な深海棲艦がうろつくマップには連れていけない艦娘とは、どうしても触れ合う機会が減ってくる。
 大企業なんかでもあることだが、こういうのは組織としての脆弱さにつながる。第一線で働かない者であっても、全員がチームなのだという意識を持てるのは大事だ。そのために1隻だけでの鎮守府近海めぐりは、なかなか良いのではないかと思っている。

アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌(21)

2013年7月18日 雑記, アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌 No comments

●艦これの終焉を妄想してみる
 今や飛ぶ鳥をレールキャノンで落とす勢いの艦隊これくしょん。
 提督数も、新しいサーバの登場で10万を超え、20万に迫る勢いである。
 だが、盛者必衰、円環の理に従っても始まりがあるものにはいつか終わりがくる。

 果たして、艦これの終わりはどのようにもたらされるのであろうか?

 以後は、私が妄想した艦これの終焉(イベント)である。

===
▼遠征艦隊、帰還せず

 終焉は、遠征艦隊の帰還と共に始まった。

〈天龍〉「すまねえ・・・提督、しくじった」

 第2艦隊を任せている〈天龍〉が、満身創痍で鎮守府に帰還したのである。

提督「おい〈天龍〉!お前、海上護衛任務じゃなかったのか!」
〈天龍〉「ああ・・・くそっ、あたしとしたことが、ドジふんじまったぜ・・・」
〈龍田〉「提督、失礼します――〈天龍〉ちゃん!ダメじゃない、ドックに入らなきゃ!あなた、触雷して大破してるのに!」
提督「〈龍田〉!お前もボロボロじゃないか!話は後にして、ふたりともドックに――」
〈天龍〉「いいから聞けっ!大事な話なんだっ!」
提督「う・・・」
〈天龍〉「鎮守府の港の外に機雷原が敷設されている。すぐに掃海艇部隊を編成して、航路を切り開け。このままじゃ、他の遠征艦隊までやられちまう」
提督「わかった。すぐに向かわせる」
〈天龍〉「よぉし、いい子だ。それと、資材とチビ(駆逐艦娘)どもは無事だ」
提督「ああ、お前のおかげだ。いつも助かる」
〈天龍〉「へ、そう思ってんのなら、たまにはあたしを第1艦隊に編入しろってんだ・・・ったくよぉ・・・」
提督「おい〈天龍〉!しっかりしろ〈天龍〉!」

===
▼海上封鎖

 遠征艦隊に送り出した艦艇が、鎮守府周辺に敷設された機雷によって、次々と損傷を受けるようになる。そしてそれに伴い、任務が失敗する割合も増えてくる。
 それまで出撃せずに遠征艦隊を回していれば、それなりに資材が回復していたというのに、今や遠征や機雷の掃海任務に送り出す艦艇の消費する燃料と弾薬の方が、上回るようになったのだ。
 備蓄していた燃料と弾薬がじりじりと減少する。
 これを補うには、課金しかない、と提督の多くが財布を握りしめてアイテム屋に駆け込むが――そこには、すべての棚が空になり、しょぼくれるアイテム屋娘の姿しかなかった。
 考えてみれば、道理である。アイテム屋にだって、無から燃料や弾薬が生じるわけではないのだ。今や、鎮守府周辺の海は、深海棲艦により完全に封鎖されつつあった。

===
▼機雷原を突破せよ

 その頃、第1艦隊は、はるか南泰平洋で立ち往生していた。戦艦と空母を中核とする第1艦隊は、南泰平洋の根拠地であるトラクター島で、母港に戻ることもならず、雪隠詰めとなっていた。

〈長門〉「こうなっては、いたしかたあるまい。どれだけの損害を被ろうが、全艦隊が一丸となって鎮守府への航路を突破するのだ」
〈陸奥〉「姉上、ですが今となっては突破こそ至難の業かと」
〈霧島〉「私の計算でも、機雷原を全艦が突破できる可能性は3%未満です」
〈加賀〉「そう、戦艦も空母も機雷原を切り開く能力はない。とても危険」
〈金剛〉「主力艦だけで来たのが仇になってマース」
〈長門〉「そのことを悔やんでも仕方ない。我々は、何としても、母港に戻るのだ。たとえ半数が沈んだとしてもな」

〈扶桑〉「先頭は、私に任せていただけないかしら?」

〈山城〉「姉様っ?!」
〈扶桑〉「こういうのは、順番があると思うの。〈長門〉さん、あなたならそのことが分かるはず」
〈長門〉「・・・ひどい人だ、あなたは。また私に、あの夜を繰り返せというのか」
〈扶桑〉「何度でも。それが必要である限り」
〈長門〉「分かった。先頭は〈扶桑〉続いて〈山城〉〈伊勢〉〈日向〉。その後に私と〈陸奥〉。〈金剛〉たちは最後尾だ」
〈比叡〉「ちょっと待って! 私たちの方が機動力があります!前衛には向いています!」
〈長門〉「だめだ。相手が機雷なら、機動力は関係ない。そして、お前たちの防御力では一発の機雷が致命傷になりかねん」
〈比叡〉「ですけど!」
〈長門〉「それに、こちらが逃げようとしたら、敵の追撃もあり得る。そのときこそ〈金剛〉型の出番だ。いいな」

===
▼鎮守府最後の戦い

 満身創痍となった第1艦隊が帰還した後も、戦況は悪化の一途をたどる。
 せっかく戻ってきた第1艦隊だが、出撃するどころか、資材不足で修理すらままならぬ状態でボロボロになった身体を港にさらしている。

〈赤城〉「提督」
提督「こんな夜中に、なんだ?」
〈赤城〉「提督こそ、こんな暗い部屋で書類仕事なんて、目が悪くなってしまいますよ」
提督「そうも言ってられない。なんとか燃料と資材を調達しないと。このままでは、じり貧だ」
〈赤城〉「そんなにも、悪いのですか。駆逐艦娘たちにあげる燃料すらないほど」
提督「いや・・・ん、そうだな。お前に隠してもしょうがないか。今や、最後の備蓄に手を出すかどうか、ってところだな」
〈赤城〉「あの・・・いざとなったら、私を解体・・・いひゃい、いひゃいれふ!」
提督「さんざん、今まで食っちゃ寝しておいた身で、ロクな資材にもならないくせに、解体されて楽になろうだぁ、どういう了見だ? 怒るぞ、こらっ」
〈赤城〉「すみません。でも、相手が機雷原と潜水艦型だけになった今、私に出来ることは、もうこれくらいしか・・・」
提督「いや、こうなったからこそ。お前には最後の仕事がある」
〈赤城〉「最後の仕事って・・・いやですよ、提督を見捨てて逃げる役なんて」
提督「そうじゃないって。あー、なんて言ったらいいかな」

 提督は、鎮守府の床にどっかとあぐらをかいた。
 〈赤城〉もまた、その隣に横座りとなる。

提督「深海棲艦の狙いは、なんだと思う?」
〈赤城〉「何って・・・恨みを晴らすために、船や人を襲ってるのでは?」
提督「そりゃ恨みはあるだろう。けど、こうなってみると分かるが、あいつらは、俺たち人間なんか、最初から眼中にない。深海棲艦がこんな風に機雷原で航路を封鎖する手をとってたら、ハナからお手上げだった。なのに連中は、最後の最後になって、反則とも言うべき、通商破壊に出た。手を出せない深海から、機雷だけ放出して来ている。これまでこっちに合わせて海の上でドンパチやってたのに、だ。なぜだ?」
〈赤城〉「そう言われても・・・嫌がらせのようにしか思えませんね」
提督「そうだ。こいつは嫌がらせだ。それも、俺たち人間にじゃない。お前たち、艦娘への嫌がらせだ。深海棲艦の狙いは、お前たち、艦娘を絶望させることなんだ」
〈赤城〉「私たちを戦わせ、勝てると思わせて絶望に・・・まさか、彼らの狙いは・・・」
提督「お前たち艦娘を絶望させて深海棲艦にし、仲間にする気だろうな」
〈赤城〉「そんな、ひどすぎます! 私たちの心を弄ぶなんて! 提督よりひどい!」
提督「奴らは人間じゃないから・・・いやいやいや! なんでそこで俺? 俺ってそんなにひどい? セクハラって、そんなにひどい罪?」
〈赤城〉「希望を持たせておいて、突き放すあたりが、そっくり同じ手法ですね。極刑に値する罪です」
提督「濡れ衣だ! 俺はお前以外にそんな希望を持たせるようなことは・・・コホン」
〈赤城〉「・・・ほら、そうやって繰り返す」

提督「話を戻すぞ。連中は、最後にお前たちに絶望をたたき込むためやってくる。この鎮守府に、全力で侵攻してくる。そうしなければ、せっかくの準備が意味を持たない。このまま戦わずに勝利しても、お前たちが絶望して深海棲艦にならなかったら、連中にとっては意味がないからな」
〈赤城〉「その最後の戦いに――私は必要なのですね」
提督「全員が、必要だ。もう一隻たりとも失うわけにはいかない」
〈赤城〉「でも、燃料と弾薬は? あと、ボーキサイト」
提督「それは俺の仕事だ。なんとかする。だから、今はこらえてくれ。最後の戦いに、勝利するために」
〈赤城〉「いいでしょう。でも、最後の戦いに勝利したら、覚悟してくださいね。バケツと資材と、それと・・・期待、してますから」
===

 かくして、提督と艦娘たちは最後の戦いにおもむくのである! ばばーん!

アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌(20)

2013年7月12日 雑記, アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌 No comments

●種別ごと初代艦から、これまでを振り返る
 編成場面のソート機能に「New」というのがある。
 これを使えば、古くから艦隊に参加した艦娘ほど、後の方に表示される。
 遊びはじめてずいぶんになるので、各艦種ごとに、初代の艦娘をピックアップしてみた。

▼駆逐艦〈深雪〉(建造)
 プレイ開始時に私が秘書艦として選択したのは〈吹雪〉である。
 だが、彼女は期間限定の敵泊地への突入で轟沈、喪失した。
 彼女のあっけなく、取り返しのつかない死に私は衝撃を受け、以後、艦艇の喪失に注意するようになる。

〈吹雪〉「あの、提督。そうすると今の私は……?」

 おお、そこは脳内ドラマで補完してある。キミは作戦行動中に行方不明(MIA)になったが、記憶を失って漂流しているところを発見したという設定を採用した。

〈吹雪〉「なんだか複雑な気分です」

 まったくだ。記憶はともかく、経験値が失われたのは痛かった。

〈吹雪〉「……」

▼軽巡洋艦〈那珂〉(建造)
 我らが艦隊のアイドル。
 が、毎回のように中破大破を繰り返すので、懲罰人事として遠征艦隊(どさまわり)に配置する。こういうのも落ち目のアイドルっぽくて良い。

〈那珂〉「ひっどーい! 提督の鬼!悪魔!」

 やがてレベル20になったので改造のため遠征艦隊からはずしたものの、その頃には、主力艦がそろっており、〈那珂〉ちゃんの居場所はなかった。
 TV版マクロス後半のリン・ミンメイみたいで、これまた味わい深い。

〈那珂〉「ぶーぶー!」

▼重巡洋艦〈足柄〉(建造)
 美人で、そして残念なお姉さん。
 それまで主力艦が存在しなかった我が艦隊に、最初に重巡洋艦として登場した時の期待は大きかった。
 性能も本人が主張するだけのことはあり、戦果も期待通りにあげている。
 主力艦が出そろう前の序盤の旗艦として、彼女にはたいへんお世話になった。

〈足柄〉「当然よね!」

 重巡洋艦はOLっぽい外見の艦娘が多いが〈足柄〉は職場でばりばり働くタイプと見た。後輩の面倒見もよく、上司からも頼りにされている。

〈足柄〉「任せて!」

 なのに、なぜだろう……〈足柄〉が結婚して幸せな家庭を築いている場面が想像できないのは……

〈足柄〉「うるさいわね! もう時代は自立した個人の時代よ!」

▼戦艦〈扶桑〉(マップ1-4ボス戦で獲得)
 画面一杯に広がる砲塔の数々。
 初登場がこれほどインパクトのある艦娘は、そうはいない。見ただけで、戦艦と分かるデザインである。

〈扶桑〉「それほどでも……あるかも」

 艦娘としての〈扶桑〉さんは豊満な癒し系お姉さんである。レベルが上がれば、航空戦艦にもなれる。

〈扶桑〉「運用できるのは水上機ですけどね」

 戦艦としては旧式になるが、序盤~中盤の主力艦が少ない時期、頼りにさせていただきました。

〈扶桑〉「いえいえ……あの、オチとかは?」

 ありません。史実がアレですので、〈扶桑〉さんには全力で幸せになっていただけるよう、全力を尽くさせていただきます。

〈扶桑〉「あ、はい。こちらこそお願いいたします」

※ドックの裏にて
(〈足柄〉「な、なによこの態度の違いは……」)
(〈羽黒〉「まあまあ、提督さんがお姉ちゃんに遠慮がないのは、お姉ちゃんのこと、それだけ親しく思っているからだと思うな」)
(〈足柄〉「ま、まあね。それほどでもあるけどね! あいつがまだ新米の時に助けてやったのは、私だものね!」)
(〈羽黒〉「……ちょろすぎるよ、お姉ちゃん」)

▼軽空母〈祥鳳〉(建造)
 初期に登場し、そして今もレベルでトップ(76)を独走しているのが〈祥鳳〉である。
 装甲は薄いが、運用コストも低く、まことにリーズナブルな空母である。
 正規空母が登場するまでの間、どれだけ助けられたか。
 現在は、偵察機の〈彩雲〉を搭載しており、艦隊の目としての活躍がさらに高まった。

〈祥鳳〉「つまり、便利にコキ使われてるってわけですね」

 そこは重要なポイントだ。
 便利に使える、消耗しても惜しくない(資材的な意味で)というのは〈祥鳳〉他、軽空母全般に言えることだろう。
 ひたすら尽くす系の女。昔なら髪結いとか、そういう感じ。会社で言えば秘書や経理担当。メロドラマで言えば妾か愛人枠。それが軽空母である。

〈祥鳳〉「もう、お妾さんとか……古風ですね」

 ……そこで何となく嬉しそうなのが、頼もしいのだか怖いのだか。
 情が深いので、提督が裏切ると腹を刺してくる。ガンパレの原さんのように。

▼正規空母〈赤城〉(任務)
 なぜか任務がなかなか出てこなかったので、登場は少し遅れたが、初の正規空母である。
 その航空戦力の充実ぶりと、中破大破した時のドック入りの時間と資材の消費量から、腹ぺこ慢心キャラがすっかり定着。
 我が艦隊でも、資材不足で2日ほど中破したまま鎮守府の海に浮かんでいた。

〈赤城〉「あの時のことは、今思い出しても恥ずかしいです」

 序盤の正規空母は、新米提督にとって過ぎたるものだからな。運用コストが高いので、持っていても使えないなんてことも多い。

〈赤城〉「でも、それなら戦艦も同じはずなのに……」

 戦艦は、装甲が厚い。ダメージがなかなか通らないので、ドック入りする間隔は開く。出撃のたびに燃料と弾薬は消費するが、印象に残るはどうしても、ドック入りだ。
 その点、序盤のお前さんは……

〈赤城〉「ぶー……私だって成長したら、硬くなります」

 そりゃ、なるけど。お前さんのレベルが高くなる頃には、提督のレベルも高くなって遠征艦隊が2~3常時回るから、資材不足も初期ほどクリティカルじゃないんだ。

〈赤城〉「つまり、資材がボトルネックな序盤に、強いけど脆い私が登場するから、腹ぺこキャラの汚名がついちゃうんですね……これって、運営の罠?」

 罠だな。恨むなら、運営を恨め。俺を恨むな。

〈赤城〉「いえ、運営は恨みません。だって、任務で参加できる仕様があるから、提督に真っ先に会えたんですもの」

 おおう、そう来たか。

〈赤城〉「でも、提督は恨みます。私がこれだけ序盤から頑張ってるのに、最近は〈飛龍〉はまだか〈瑞鶴〉はまだかって……私より若い子がいいのね」

 古女房ポジションかっ。似合いすぎだろ。

アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌(19)

2013年7月11日 雑記, アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌 No comments

●戦艦のお値段
 艦隊これくしょんのサーバが増設され、プレイヤー提督の数も大幅増。
 ひとりひとりの提督は並行世界の住人とはいえ、10万人の提督が6隻ずつ戦艦や空母を出せば、60万隻の戦艦と空母が存在することになる。すでに数字が地球上ではなく、銀河帝国とかそっちのレベルだ。

 60万隻はともかく、戦艦を何隻も保有する、というのは20世紀の初頭まではそう珍しくもなかった。というのも、工業化が進んで建艦能力があがり、世界中の富が増えたので、新興国(明治の日本も含む)は先進国から、現代の感覚で言えばかなりお安く戦艦を購入することができたのである。
 しかし、エポックメーキングな〈ドレッドノート〉が登場して以降、戦艦はどんどん高性能化してゆき、お値段もぐんぐん上昇していく。

 比較的分かりやすい例として、英国戦艦でみてみると・・・
 日露戦争で活躍した戦艦〈三笠〉が120万ポンド(竣工1902年)。
 〈ドレッドノート〉が167万ポンド(竣工1906年)。
 艦娘の高速戦艦〈金剛〉が230万ポンド(竣工1913年)。
 英国の艦娘〈プリンス・オブ・ウェールズ〉が739万ポンド(竣工1941年)。

〈金剛〉「えーと、ワタシのお値段はデスね~ ちょっと~」
〈青葉〉「ちーっす。バックマージン絡みの黒い噂が出てますけど、どう思います?」
〈金剛〉「ノーコメントでーす!」
〈青葉〉「それにしても、英国の最新鋭戦艦のお値段なんか700万ポンド越えですねー、〈金剛〉さんですと3隻分ですよ」
〈金剛〉「インフレを考えても、やっぱり高くなってますネ」

 戦艦〈大和〉の予算が約1億4千万円。
 1941年の1ポンド=17.2円で計算すると、813万ポンド(竣工1941年)。

〈金剛〉「そうすると、大雑把にみて戦艦のお値段は、第一次世界大戦の前が200万ポンドで、第二次世界大戦の前が700万ポンドくらいデス」
〈青葉〉「やっぱり3倍くらいにはなってますね」

 お値段が上がれば、数を揃えるのが難しくなる。海軍休日も、技術の進歩と共に戦艦の値段が上がったのに、昔のようなペースで数を揃えようとしたので、各国がそろって息切れを起こしたから生じたのである。

〈金剛〉「どんな時にも、先立つモノがなくてはお話にならないということですネ~」

アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌(18)

2013年7月10日 雑記, アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌 No comments

●〈陸奥〉と46cm砲
 曹操の話をすれば曹操が。
 〈陸奥〉の話をすれば〈陸奥〉が。
 前回の日誌を書いた翌日、西方海域のカレー海でボス戦でS勝利し、我が艦隊は戦艦〈陸奥〉を獲得した。
 大和型戦艦が未実装の現在、艦これでは最新鋭戦艦である。

 さっそく演習も含めスパルタ的に鍛え上げ、メンテが終了した本日(7/10)には、レベル48にまで上がっている。

 装備も現時点で最高のものを揃えてある。
 ・46cm三連装砲
 ・41cm連装砲
 ・九一式徹甲弾
 ・21号対空電探

 これにより砲戦力は、火力:153射程:超長 にまで向上している。
 また装甲:95耐久:90も他の戦艦から抜きん出ており、なるほど、戦前の少年少女の遊ぶカルタで『む:陸奥と長門は日本の誇り』と書かれていただけのことはある。
 ただ、実在の〈陸奥〉は46cm砲=18インチ砲を搭載してはいない。ワシントン軍縮条約で世界中で戦艦の建造が中断した時に、最大の砲は41cm砲=16インチ砲で、これを装備した戦艦は7隻しかなかったあった。これを世界のビッグ7と呼び、〈陸奥〉はそのうちの1隻である。

 ワシントン軍縮条約では日本の保有する戦艦は、英米の6割とされた。
 戦争は基本的に強い側が勝つ。そして強さを支えるのが数だ。戦争はまず何より相手より数をそろえることが大事だ。
 しかし、条約で最初から相手の6割と決められた日本海軍では、この数のハンデをどうやって埋めるかに頭を悩ませることになる。

 ひとつの手が、ワシントン軍縮条約で制限されていない巡洋艦をミニ戦艦として整備するというもので、〈妙高〉型がやたら砲雷撃戦に特化したのも、小さい船体にできるだけ多くの火力を詰め込もうとしたせいである。
 もうひとつの手が、日本に攻め込んできたアメリカ艦隊を、全力で袋だたきにして一度の戦いで勝利する、艦隊決戦への特化である。
 41cm砲よりもさらに強力な46cm主砲搭載戦艦は、こうした決戦思想から生み出された。
 昭和の頃には46cm砲は、アメリカ戦艦の41cm砲よりも射程が長いから、敵をアウトレンジして叩くためにある、という説がまことしやかに流布しており、私も子供の頃にはそうした本を読んで育っている。しかし、実際には46cm砲に期待されたのは射程よりも一発のパンチ力であった。なぜなら、平時の演習でもアウトレンジな三〇キロメートル以上の超長距離砲撃の命中率はかんばしくないものだったからである。

〈赤城〉「アウトレンジは空母のお仕事ですね」
〈加賀〉「空母というか、艦載機のお仕事です」
〈赤城〉「艦これのシステムでは、最初の空襲1回だけですが」
〈陸奥〉「射程が超長なら、専用の砲撃フェイズがあるとうれしいのに」

 だから当たらないから、ダメなんだってば。
 41cm砲だろうが、46cm砲だろうが、昼間砲戦距離は24km~25km、それでも当たらなければ、もっと近づいての撃ち合いを想定したのである。

 艦隊決戦においては、戦艦がずらりと一列に並ぶ単縦陣となる。(敵もたぶんそう)
 この時の戦艦の数は互いに10隻以下だろうと考えられていた。この数では、1隻あたりの戦力比率が大きい。より早く敵の1隻を戦闘不能にすれば、一気に有利になる。
 なので、艦隊決戦では、可能であればこちらの戦艦2隻以上で敵の戦艦1隻を集中攻撃し、とにかく1隻でも早く無力化させよう、と考えていた。

〈金剛〉「おう、正しいデース。私たちの戦いでも、敵の戦艦が序盤で沈めば有利になりマース」
〈霧島〉「計算の上では〈金剛〉お姉様の言う通りですわ」
〈比叡〉「でも、実際にはどれを狙うかは、ランダムですよね」
〈榛名〉「提督さんの中には、自分に選ばせろと考えている人も多いみたいなんですが」

 理想はそうだが、演習でも艦隊決戦で1隻の敵を複数の戦艦で集中砲撃するというのは、なかなかうまくいかなかった。戦闘が激しくなれば、敵味方の動きも複雑になっていく。
 さらに撃ち合いになって艦に被害が出ると、1隻の艦内でも統一射撃管制が困難になることがある。戦争が始まってからは砲塔1つ2つがばらばらに生き残っている場合でも有効な砲撃ができるよう、管制要員を分散配置させるようになる。
 また、〈金剛〉型高速戦艦は、敵にうかつに突っ込まないよう注意されている。理由は打たれ弱いから。

〈霧島〉「第三次ソロモン海戦・・・ですわね」
〈比叡〉「頑張ったんだけどなぁ・・・」

 ありがたいことに、艦これでは一方的な空襲は最初の1回だけ、夜戦は必ず砲撃戦の後で、プレイヤー提督側が選択できる(敵に夜戦を強制されない)と、史実とは違う戦艦に優しいルールになっている。
 また、バケツ(高速修復材)の存在のおかげで、損傷を受けた戦艦がすぐに復帰できるというおまけつきである。史実ではボロボロになったらそのまま戦争が終わるまで復帰できないこともあったのだから、なんという厚遇であろうか。

〈金剛〉「むしろ、沈むまで戦えというブラックな職場になった気がしマース」

 いいから、出撃だ。メンテが終わって新しい艦娘も実装されたし、何より我が艦隊には最後の戦艦〈長門〉が来ていない。まずは北方海域3-3:アルフォンシーノ方面だ。

〈赤城〉「このマップは空母2隻が必須ですね」
〈加賀〉「一航戦の出番でしょうか」

 いや、なんか敵艦隊の対空能力が高くてボーキサイトの消費がすごいらしいので、軽空母に行ってもらおう。〈祥鳳〉に彩雲偵察機を搭載してある。
 新しい提督プレイヤー諸氏も参加したことだし、まだまだ戦いは続くのだ!

〈北上〉「提督っち~、それ未完フラグ」

アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌(17)

2013年7月4日 雑記, アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌 No comments ,

  • 新型艦娘、大募集

 キス島撤退作戦(3-2)をクリアしたことで、3-3へと行けるようになったが、そろそろ、先に進むよりは新しい艦娘をゲットしたいものである。

▼優先度「高」:戦艦〈長門〉〈陸奥〉
 〈長門〉と〈陸奥〉は言うまでもなく、世界のビッグ7である。
 〈大和〉〈武蔵〉が建造されるまでは長く連合艦隊の旗艦は〈長門〉が務め、国民の間の知名度は高かった。
 この2艦を望む最大の理由は、貫通力の不足を感じることが多くなったからである。
 艦これにおいては、砲撃戦に内部でいろいろ処理をしているっぽく、当たってもダメージがろくに通らない場合と、コレは弾薬庫を誘爆したろ、と思われる大ダメージが出る場合がある。
 この時代の戦艦というのは、実に堅牢に作ってあると同時に、どうしても脆いところが残されている。というのも、巨大な艦のすべてを分厚い装甲で覆うわけには、いかないからだ。あまりに重くなりすぎてしまう。
 そこで、守らねばならない部分を堅牢に作り、そうでないところは壊れても問題ないような設計にする。いわゆるバイタルパート(VitalPart=重要区画)という概念である。
 主砲や艦橋、機関などをバイタルパートとして装甲で囲めば、一発や二発、直撃を受けても戦闘力は低下しない、という設計思想である。
 しかし、古い戦艦には、このバイタルパートの設計に欠陥があった。高速戦艦の〈金剛〉型も、超弩級戦艦である〈扶桑〉型〈伊勢〉型も同様の欠陥がある。

〈金剛〉「それはもしかして、改装工事で強化されたところデスカ?」

 その通り。甲板部分の装甲だ。

〈金剛〉「Oh…確かに、上からの攻撃には弱いデス」
〈扶桑〉「私もそうですわね。上から責められると、ちょっと・・・」
〈伊勢〉「私と〈日向〉は、装甲をちょっと増量してみたけど、やっぱり甲板は薄いね」

 こうなったのは、キミたちの基本設計が、第一次世界大戦の経験が得られる前だったことに起因する。

〈金剛〉「第一次世界大戦の経験というと……ドッカーバンク海戦や、ユトランド沖海戦デスネ」

 そう。戦艦の砲撃力が向上した結果、砲戦距離は日露戦争の日本海海戦よりもさらに伸び、1万mを超える遠距離砲戦となった。こうなると、砲弾は艦の側面ではなく、上面に集中して命中するようになる。
 それまでのバイタルパートは、側面から命中する前提で作られていたので、上と下は死角だったのだな。

〈伊勢〉「後は弾薬庫が誘爆するとまずいんだよな。火災とかでさ」

 内側からの爆発だからね。外側がいかに堅牢でも、中で誘爆したのではひとたまりもない。そういうこともあって、第一次世界大戦以後の戦艦はやたらめたら頑丈に進化していくんだけど、そこで海軍休日(1922~1936年)が発生して、古い戦艦を代替わりできなくなっちゃった。

 海軍休日前の最後の戦艦である〈長門〉(1920年竣工)と〈陸奥〉(1921年竣工)は、だから〈大和〉が竣工する1941年まで20年もの間、最新鋭戦艦であり続けたんだ。
 艦これでは〈大和〉〈武蔵〉がまだ登場していないから、〈長門〉〈陸奥〉が砲力でも防御力でもトップクラス。敵の深海棲艦の戦艦が頑丈になってきたから、これからの戦いではこの2隻がどうしても欲しい。

〈金剛〉「ヘー」
〈扶桑〉「そう……ですか……」
〈伊勢〉「ま、いいけどさー。若い子の方がいいのは男の性ってね」

 あ、いや、もちろん皆さんにも頑張っていただきますよ!

▼優先度「中」:空母〈飛龍〉〈瑞鶴〉
 〈蒼龍〉がいて、〈飛龍〉がおらず。
 〈翔鶴〉がいて、〈瑞鶴〉がいない。
 なんとなく、バランスを欠いている感じがするので、この2隻の相方である空母にも、来ていただきたい。
 戦力的には、まあ、いなくても問題なく回るのであるが。

▼優先度「中」:軽空母〈瑞鳳〉
 軽空母〈祥鳳〉の相方である。
 戦力として見た場合、燃料と弾薬の消費が激しい正規空母よりも、軽空母の方がいろいろと扱いやすい点も大きい。特に我が艦隊の〈祥鳳〉は最初の空母ということもあって、レベルも一番高く、ここぞというところで頼りになる。〈瑞鳳〉にもぜひ頑張っていただきたい。

▼優先度「低」:駆逐艦〈雪風〉
 気が付けば、駆逐艦必須のマップ3-2「キス島撤退作戦」も終了した。〈雪風〉の必要性は下がったが、なんといっても幸運艦である。いつかは出会いたいものだ。

▼優先度「低」:軽巡〈鬼怒〉〈阿武隈〉
 このあたりになると、現状ではコレクションを揃え、図鑑を埋めることが主目的になる。

 ところで、将来は外国艦艇が参加する可能性もあるということであるが、WW2で日本の同盟国だったドイツ海軍の艦艇は〈ビスマルク〉〈ティルピッツ〉をはじめ、元は男性の政治家や軍人の名前を冠している艦が多い。ここはやはり、艦娘ならぬ艦漢(かんかん)として、男の子でやっていただくというのはどうだろうか。
 そしてもちろん、そう、中破した時には……(ろくろを回す仕草)

アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌(16)

2013年7月3日 アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌 No comments

●キス島撤退作戦
 北方海域のマップ2「キス島撤退作戦」は、ちょっと特殊なマップである。
 駆逐艦のみで編成された艦隊だけが、敵ボスのいるエリアまで進撃でき、駆逐艦以外を含む艦隊は、皆、別のエリアに向かわされるのだ。

〈赤城〉「でも、レベルアップにはいいですよね、このルート」

 それには同意。最初のエリアは重巡洋艦を含む前衛艦隊で、これを突破した後は、必ず空母機動部隊との戦いになる。何と戦うかあらかじめ分かっていれば、艦隊編成にも余裕ができるし、そこにレベルアップしたい艦艇を混ぜることができる。

〈千代田〉「あたしとお姉も、ここでレベルアップしたのよねー」
〈千歳〉「最初の敵は空母がいないから、爆撃機と攻撃機だけ積み込んで戦えるものね」

 だが、先のマップにススムためには、駆逐艦の育成も合わせて行わねばならない。
 狙いをつけたのが、第6駆逐隊の艦娘たちである。

〈暁〉「やっと前線ね!ずっと遠征任務で飽き飽きしちゃったわ」
〈響〉「〈暁〉、縁の下の力持ちというのは大事な仕事だよ」
〈雷〉「せっかくの前線任務が、北にある霧の海っていうのは、残念だけどね」
〈電〉「でもでも、私達のレベルでも、突破できるのですか?」

 ずっと遠征を続けてたこともあってレベルは20オーバー。改造はしたが、確かにまだまだ危なっかしいよな。
 皆をまとめてレベルアップしようにも、実戦では危険が多い……よし。

 作戦発動を決めてから、第6駆逐隊は演習任務から外れ、第1駆逐艦隊に編成された。
 旗艦は〈島風〉である。

〈島風〉「みんな〈島風〉についてくれば大丈夫だからね!」

 ついてこれねえよ。
 残る1隻の枠は、その時点でもっともレベルが高かった〈時雨〉となった。

〈時雨〉「光栄だね。僕の出来る限りをしよう。約束する」

 この6隻で向かうのは実戦ではなく演習である。
 演習では、どれだけダメージを受けても、実際に被害は被らない。
 また、敵艦隊のレベル平均が経験値算出に使われるので、強い敵と戦ってボロ負けしても、経験値がしっかり入ってくる。
 というわけで、気にせずどんどん行け。

〈暁〉「そうは言うけど提督……相手には〈長門〉さんとか〈陸奥〉さんとか……」
〈響〉「いや、その2隻のレベルは低い。編入したばかりなんだろう。主力は90レベルの〈赤城〉〈加賀〉さんだね」
〈雷〉「冷静に分析しないでよ!それって空襲でやられちゃうってことじゃない」
〈電〉「あうあう……とても勝ち目がないのです」

 勝たなくていい。だからいってこい。

〈時雨〉「うん。行ってくるよ、提督」
〈電〉「〈時雨〉ちゃんは、怖くないのですか?」
〈時雨〉「怖いか怖くないかで言えば、怖いよ。でもね……あの時ほどは、怖くない」
〈雷〉「何よ、あの時って……あ、そうか」
〈電〉「スリガオ沖夜戦の時、なのですね」
〈時雨〉「狭い海峡の中、そこら中が敵だらけだった。〈扶桑〉も〈山城〉も、みんな勇敢に戦ったよ。でもね、その勇敢さは何の役にも立たなかった。僕たちは一矢を報いることもできず、全滅した」

 ぎゅっと。〈時雨〉は小さな拳を握りしめる。

〈時雨〉「僕はあの戦いを、共に戦った人を誇りに思う。そして、誇りだけでは勝てないことも知っている。あの時の僕たちは弱かった。弱ければ、勝てないんだ。僕は誇りを胸に抱いたまま、弱さを克服したい。それが今、僕たちがここで戦っている理由だと思うから」
〈雷〉「うん、私もその通りだと思うわ」
〈電〉「あんな悔しい思いは、もう嫌なのです」
〈響〉「今度こそ、勝利を暁の水平線に刻もう」
〈暁〉「わ、分かったわよ!私だって、ちゃんとやれるんだから!」

 演習を繰り返してレベルをあげた第1駆逐艦隊は次の陣容となった。

〈島風〉改 Lv52 61cm四連装酸素魚雷、10cm連装高角砲、強化型艦本式缶
〈暁〉改 Lv34 61cm四連装酸素魚雷、12.7cm連装砲、10cm連装高角砲
〈響〉改 Lv34 61cm四連装酸素魚雷、12.7cm連装砲、10cm連装高角砲
〈雷〉改 Lv35 61cm四連装酸素魚雷、12.7cm連装砲、10cm連装高角砲
〈電〉改 Lv35 61cm四連装酸素魚雷、12.7cm連装砲、10cm連装高角砲
〈時雨〉改 Lv32 61cm四連装酸素魚雷、12.7cm連装砲、10cm連装高角砲

 駆逐艦の中では別次元の強さを誇る〈島風〉には、さらに強化型艦本式缶を装備してもらって、回避88である。敵艦に〈島風〉を狙ってもらい、〈島風〉がそれを避けまくるというのが理想だ。
 残りの駆逐艦も、近代化改修で装甲や火力を限界まで上げてある。
 相手が重巡であっても、そうそうひけはとらない。
 が、相手が戦艦、それもエリート艦となれば話は別だ。
 戦艦の2回の砲撃が命中すれば、2隻の艦が中破か大破となる。

〈響〉「くっ……やられた……」
〈暁〉「〈響〉が被弾したわ!」
〈雷〉「きゃあーっ!」
〈電〉「〈雷〉ちゃん、しっかりするのです!」
〈島風〉「もう! そっち狙っちゃダメなのに! どうして〈島風〉を狙わないの?」
〈時雨〉「これは突入は無理だな。みんな、撤退するよ」
〈雷〉「でも、次のエリアまで行けば任務終了なのよ。運がよければ……」
〈時雨〉「運に頼ってる時点で、僕たちはまだ弱いんだ。本当の強さは、運が敵に回っても勝てることだ。違うかい?」
〈響〉「そうだね。ここは撤退しよう。撤退すれば、次にまた来ることができるさ」
〈島風〉「よーしみんな! 〈島風〉について来て! 一目散に逃げるよー!」

 その後も、ルーレットのイタズラで敵空母機動部隊に衝突する恐怖を味わったり、無理矢理反転されたものの、ついに、敵の戦艦を突破し、我が艦隊はキス島突入に成功したのである。

〈島風〉「島にいる敵は補給艦ばっかりで弱いんだね。なーんだ」
〈暁〉「なんだか、ほっとしちゃったわ」
〈響〉「まだ帰り道があるから、注意しないと」
〈雷〉「大丈夫、霧がでてきたわ。これに紛れて逃げるわよ」
〈電〉「島の人は、全員撤退成功なのです。犬が一匹、取り残されたみたいですけど」
〈時雨〉「その犬には誰かがこの島に戻った時に、出迎えてもらうことにしよう。帰って来たときに誰も出迎えてくれないのは、さみしいからね」

 〈時雨〉は霧の中に溶け込んでいく島を振り返った。そして、そっと呟いた。

〈時雨〉「みんな……今度は、突破に成功したよ」