アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌(24)

2013年8月3日 未分類 No comments

●『南方海域強襲偵察』マップ1、マップ2クリア

 期間限定海域『南方海域強襲偵察』のマップ1、マップ2をクリアした。

▼E-1「警戒線を突破せよ」:対潜水艦対策がキモ
 イベントマップ1は、ボス艦隊が潜水艦3隻を含む艦隊で、これを撃破するためには、対潜能力が必須となる。
 次の艦隊編成で戦い、勝利をおさめた。

・対潜水艦任務部隊2隻(いずれも94式爆雷投射機&93式水中聴音機を装備)
 軽巡〈五十鈴〉Lv45 or 軽巡〈名取〉Lv50
 駆逐艦〈島風〉Lv64 or 雷巡〈北上〉Lv50
・主力艦2隻(いずれも46cm三連装主砲と21式対空電探を装備)
 戦艦〈陸奥〉Lv83
 戦艦〈金剛〉Lv76 or 〈比叡〉Lv60 or 〈榛名〉Lv59 or 〈霧島〉Lv70
・空母2隻
 正規空母〈赤城〉Lv80
 軽空母〈祥鳳〉Lv88

 このマップでは、支援艦隊を遠征任務で送り出すことができる。
 ボス艦隊が潜水艦隊で、支援攻撃があまり有効でないと思い「前衛支援任務」で軽空母艦隊を送り出した。

・「前衛支援任務」艦隊
 軽空母〈千歳〉航改Lv54
 軽空母〈千代田〉航改Lv51
 軽空母〈飛鷹〉Lv51
 軽空母〈隼鷹〉Lv51
 駆逐艦×2

 軽空母4隻+駆逐艦2隻で、一回の遠征で燃料108、弾薬84を消費した。
 敵前衛艦隊のうち軽巡1隻、駆逐艦3隻を支援爆撃で沈めるなどの活躍をみせたが、潜水艦にはノーダメージで、支援がない場合もある。主力艦隊が強力であったこともあり、このE-1マップでは「なくても大丈夫」という評価である。

▼E-2「敵洋上戦力を排除せよ!」:連続した攻勢をいかに維持するか
 イベントマップ2では、敵の戦力ゲージが一定時間で回復する。
 そのため、連続した攻勢が必要となり、資源の備蓄が不可欠である。
 今回は、十分な備蓄をもって戦いにのぞんだ。

燃料:39k→37k(約2000消費
弾薬:25k→23k(約2000消費
鋼材:16k→14k(約2000消費
ボーキサイト:13k→12k(約1000消費
高速修理資材:223→205(18個消費
時間:3時間
トライ回数:5回(6回かも?)

 おおむね、各資材2000の消費である。
 艦隊は次の編成で挑んだ。

・対潜水艦任務部隊2隻(いずれも94式爆雷投射機&93式水中聴音機を装備)
 軽巡〈五十鈴〉Lv48 or 軽巡〈名取〉Lv53
 駆逐艦〈島風〉Lv65 or 雷巡〈北上〉Lv51
・主力艦2隻(いずれも46cm三連装主砲と21式対空電探を装備)
 戦艦〈陸奥〉Lv84
 戦艦〈金剛〉Lv76 or 〈比叡〉Lv60 or 〈榛名〉Lv59 or 〈霧島〉Lv70
・空母2隻
 空母〈赤城〉Lv80 or〈翔鶴〉Lv55
 空母〈祥鳳〉Lv88 or〈加賀〉Lv66

 支援艦隊は最初3回、様子見で出さずに戦闘をした。
 しかし、最後のボス艦隊は南方棲鬼(戦艦)に戦艦1隻と護衛要塞2基を含んでおり、まともにぶつかると、かなりの損害を被ることが明らかになった。
 最初に軽空母〈祥鳳〉がhp1にまで削られて肝を冷やし(応急修理女神を搭載してはあった)、以後も軽巡〈名取〉空母〈赤城〉が大破するのを見て、支援艦隊を送り出して敵の戦力の減殺を試みることにした。

・「艦隊決戦支援任務」艦隊
 航空戦艦〈扶桑〉Lv60
 航空戦艦〈山城〉Lv55
 航空戦艦〈伊勢〉Lv53
 航空戦艦〈日向〉Lv49
 駆逐艦×2

 これだと最初の砲撃支援でかなりの損害を敵に与え、砲撃戦1巡目で南方棲鬼(戦艦)と戦艦以外はあらかた沈めることができるようになった。
 ただし、資源の消費も大きい。燃料208と弾薬364は、第一艦隊の消費する燃料316と弾薬396に匹敵するほどだ。
 しかしもちろん、資源を消費して被害を抑えて勝利できるなら、そうすべきである。資源を惜しむ戦い方は、結果として資源をより多く消費してしまうからだ。
 孫子の兵法でも、兵は平時には掌中の玉のごとく扱い、戦時には塵芥のように扱えとある。島本和彦先生の『仮面ボクサー』で30年パンチを打つ心づもりで、ぱーっと資源を消費させていただいた。

 支援艦隊を使っての後半2戦は中破どまりですみ、無事にイベントマップ2もクリアすることができた。
 ただし、さっくり成功したせいか、艦のドロップはなし。クリアボーナスであるソナーや爆雷、応急修理女神などを獲得したにとどまった。

 バケツと資源を増やした上で、いずれイベントマップ3にも挑戦してみたい。

アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌(23)

2013年8月1日 雑記, アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌 No comments

●潜水艦との戦い

 期間限定マップ『南方海域強襲偵察』が本日(8月1日)についに解放された。
 同時に、潜水艦に関するルールもいくつか変更になり、プレイヤー提督も潜水艦を入手することが可能になった。
 というわけで、今回は潜水艦と、その潜水艦との戦い方について考えていきたい。

〈五十鈴〉「潜水艦との戦いなら〈五十鈴〉にお任せよ!」
〈足柄〉「はーい、質問。同じ巡洋艦なのに私が潜水艦戦で活躍できないのはなぜっ?」
〈五十鈴〉「それは簡単。〈足柄〉さんには対潜装備がついてないからよ」
〈足柄〉「にゃっ?! 本当だ、装備もできない!」
〈五十鈴〉「私も改装工事前は潜水艦戦は得意じゃなかったわ。1943年に、損傷の修理で、電探や対空砲と一緒に対潜兵器も装備するようになったのよ……まあ、その電探のおかげで〈十二鈴〉とか、いろいろ言われたい放題なんだけどね……」

 余談であるが、〈十二鈴〉とは、12レベルになった〈五十鈴〉が改造後、装備された電探を引っぺがされて他の艦の近代化改修の餌になることを言う。

〈五十鈴〉「そこっ!うるさい!」
〈電〉「潜水艦戦は、私たち駆逐艦の仕事でもあるのです」
〈雷〉「でも、ぶっちゃけると、あまり得意じゃないのよ」
〈響〉「僕たち駆逐艦で対潜能力20前後だものね」(改造前)
〈五十鈴〉「そこはしょうがないわね。対潜能力は、日本海軍が苦手とした分野なの」

▼日本の船舶喪失:814万総トン
・潜水艦の攻撃によるもの:486万総トン(60%)
・航空機の攻撃によるもの:247万総トン(30%)

〈五十鈴〉「これは太平洋戦争での日本海軍の船舶喪失数だけど、潜水艦の攻撃によるものが全体の6割を占めるわ。特に後方で物資輸送に関わっていた輸送船の多くは、潜水艦に沈められたのよ」
〈長門〉「商船が守れなかったのは、海軍として不甲斐ない話だな。しかし、なぜここまで苦手としたのだ」
〈五十鈴〉「いろいろあるけど一番の理由は、兵器の開発や整備に関する人材や資源を艦隊決戦に割り振ってたせいでしょうね。艦隊決戦では、潜水艦はあくまで補助兵器。敵の潜水艦を沈めるよりは、戦艦や空母を沈めることに全力を尽くしてたのよ」
〈長門〉「なるほど。水上戦パラメタに絞って育成していたためか」
〈五十鈴〉「当時の日本は貧乏だから、特化しなきゃやっていけなかった。そして、貧乏だから、全力で守ってもじり貧になること確定の通商護衛戦ではなく、艦隊決戦にリソース全部を割り振ったの」
〈長門〉「賭けに負けた、ということか」

〈電〉「でもでも、戦争が始まったらそうは言ってられないのです」
〈雷〉「潜水艦戦って、水上戦とどういう風に違うの?」
〈五十鈴〉「んー、そうね。潜水艦っていうのは海の中に潜って戦うわ。だから、普通には大砲の弾とかは命中しない」

▼潜水艦の特徴
・水中に潜ることができる
・水中では充電式の電池で動く
・水上ではディーゼルエンジンで動く

〈足柄〉「充電式の電池とディーゼル……ハイブリッドね!」
〈電〉「電池がなくなっちゃうから、ずっと水中とはいかないのです」
〈五十鈴〉「そういうこと。でも、戦闘の時は水中だから、戦うには相応の装備が必要になるのよ。まず、相手を発見するための装備ね」
〈雷〉「ソナーね! 私にも装備できるわ!」
〈電〉「開発任務で、九三式聴音機を作ったのです。燃料/弾薬/鋼鉄/ボーキサイトを10/10/10/20で40回くらい回して3個できたのです」
〈五十鈴〉「聴音機は、水中の潜水艦が出す音を探り当てるのよ。音は水中でもよく伝わるから」
〈足柄〉「リストを見ると、三式水中探信儀ってのもあるみたいね」
〈五十鈴〉「探信儀は探信音(ピン)を水中に出して、潜水艦に音がぶつかって反射で戻って来るのをキャッチする装置よ。水上ならレーダーが使えるんだけど、水の中だから電波でなくて音波でやるの」
〈足柄〉「潜水艦は見つけるだけで、特別な装備がいるのね」

〈祥鳳〉「でも浅い海だったら、飛行機から目視で見つけられるわ」
〈五十鈴〉「そうね。それに、潜水艦は敵に近づく時以外は水上にいるから飛行機がこっそり近づけば、海の上を走っている潜水艦を、普通の敵艦と同じように見つけて攻撃できるわ」
〈祥鳳〉「潜水艦は、装甲はそんなにないから、水上にいるなら、機銃や小型爆弾でも、十分な損害を与えられるの」

▼潜水艦を見つけるには
・水上にいるなら、目視やレーダーで見つけられる。
・水中にいるなら、音を頼りに探す。
・潜水艦を音で探る音波探知機がソナー。

〈足柄〉「でも、水中に潜ってると、私の大砲ではどうしようもないのよね」
〈雷〉「じゃーん! そこでこれよ、九四式爆雷投射機! 提督におねだりして開発してきたわ!」
〈電〉「この投射機で、ドラム缶のような爆雷を、ころころ水の中に落とすのです」
〈足柄〉「落として、どうなるの?」
〈五十鈴〉「設定した深度まで潜ったら、そこで爆発するわ。直撃しなくても、爆発の衝撃で、潜水艦を攻撃するのよ」
〈雷〉「こっちは、燃料/弾薬/鋼鉄/ボーキサイトを10/30/10/10で50回くらい回して3個できたのよ」
〈電〉「ペンギンさんばかりで、大変だったのです」
〈五十鈴〉「目視やレーダーと違って音で探ったデータを元に攻撃するから、命中の確率は低いわ。潜水艦もあの手この手で逃げようとするしね」

▼潜水艦を攻撃するには
・水上にいるなら、普通に砲雷撃、爆撃で沈められる。体当たりも可。
・水中にいるなら、爆雷を落として攻撃する。
・水中で魚雷を使って潜水艦同士が戦闘をするのが当たり前になるのは、もう少し未来の話。

〈電〉「潜水艦の敵は潜水艦じゃないのですか?」
〈五十鈴〉「第二次世界大戦頃だと、そういうのは、イギリスくらいね。あそこはドイツがUボートっていう潜水艦を主力にしてたから」
〈祥鳳〉「将来、東海のような対潜哨戒機が装備されれば……って、あれは地上機だったわね」
〈長門〉「とにかく今は手持ちの資材で何とかするしかないだろうな。期間限定海域、マップ1の攻略には、軽巡洋艦と駆逐艦を合計2隻入れるぞ。その2隻には、ソナーと爆雷を1つずつ搭載だ。空母も1隻は軽空母を入れるように」

▼期間限定海域マップ1『警戒線を突破せよ』のボス艦隊の編成(暫定、確認済みのみ)
 潜水艦
 潜水艦
 潜水艦
 雷巡
 駆逐艦
 駆逐艦

〈五十鈴〉「潜水艦はそれでいいけど、その手前に戦艦を含む敵艦隊がいるわよ?」
〈長門〉「遠征の『前衛支援任務』を併用しよう。軽空母4隻編成ならば、燃料、弾薬それぞれ100前後で支援爆撃をしてくれる」
〈祥鳳〉「マップ1は敵の支配力が回復しないから、試行錯誤しながら、とにかくやってみましょう」
〈長門〉「ではいくぞ、諸君。我ら艦娘の力、敵に見せようではないか!」

〈雷〉「あ、また猫が出た……」
〈電〉「敵に見せるのは、明日からにするのです」

アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌(22)

2013年7月25日 雑記, アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌 No comments

●遠征艦隊を士気高揚状態で送り出す
 艦隊これくしょんでは、敵が攻めてくるイベント(放置すると、どんどん不利になるイベント)が今のところ存在しない。プレイヤー提督は、自分の好きなように、好きな形で艦隊を動かしていい。

 そこで我が艦隊では、いずれ来るであろう期間限定イベントまでは無理をしないで物資の備蓄と、艦娘のレベルアップを続けている。
 私は元々、内政型プレイヤーである。海域の攻略や、敵を沈めることよりも、資源やバケツ(高速修復材)が増えることに快感を覚える。

 2013.07.25時点での我が艦隊の資源備蓄状況は以下の通り。

 司令部レベル:93(大将)
 燃料:25k
 弾薬:23k
 鋼材:10k
 ボーキサイト:11k
 高速修復材:150
 開発資材:450

 開発はデイリーでやるくらい。艦娘は海域で拾うものと心得ていて、新型艦の建造にはすっぱり見切りをつけている。おかげで〈長門〉〈飛龍〉〈瑞鶴〉がまだだ。

 とはいえ、内政派プレイヤーといっても、心躍るイベントのひとつふたつなければ、日々の鎮守府勤務に潤いがなくてつまらない。
 そこで、狙っているのが遠征任務での『大成功』である。

 遠征任務での『大成功』は、資源獲得量が1.5倍となるし、高速修復材などのアイテム獲得率も良くなるが、それはもののついでである。
 『大成功』の文字がうれしいのだ。なんとなくお得である。

 しかし、『大成功』のためには、遠征艦隊を原則として全艦士気高揚状態(キラキラ状態)にせねばならず、これがちょっとめんどくさい。むしろかかる手間からすると、普通の『成功』で遠征艦隊を回した方が、低コストだ。
 だが、私はあえて遠征艦隊を、士気高揚状態にしている。
 その理由はというと――

〈初雪〉「提督・・・準備できた・・・」

 おう、んじゃ行こうかー。

〈初雪〉「あの・・・提督、私が秘書艦でいいの?」

 いいぞ。

〈初雪〉「それと・・・第一艦隊、私ひとり。もしかして、2-4マップをひとりで歩いてこいという、地獄巡り?」

 いやいやいや。そらダメだろ。いくら旗艦1隻で回せば、沈む心配なく経験値がたまるといっても、勝率が下がるのはよくない。それに、送り出す俺の気分も悪い。

〈初雪〉「でも・・・私1隻で攻略できるマップなんか、1-1の鎮守府近海くらいしかないけど」

 それでいいんだ。お前はなんだかんだでレベル23。改造してあるし、近代化改修も少しはやってる。装備はえーと、なんだっけ。

〈初雪〉「61cm四連装魚雷、10cm連装高角砲、12.7cm連装砲」

 うん。マップ1-1なら、敵は駆逐艦と軽巡だ。十分戦える。安心して行ってこい。

〈初雪〉「ん・・・頑張る・・・」

 こうやって遠征任務を担当する軽巡洋艦や駆逐艦を1隻ずつ、あらかじめ1-1鎮守府近海を暇な時に回しておくのである。さすがに20レベル以下の改造も近代化もしていない駆逐艦だと失敗もあるが、それなりに育った駆逐艦なら1隻だけでも勝利を重ねて鎮守府に凱旋してくる。

〈初雪〉「ただいま・・・戻った」

 おお、早かったな。怪我はないか?

〈初雪〉「羅針盤が上にそれて、敵がはぐれの駆逐艦2隻だけだったから、大丈夫」

 む、それでも耐久力が3点削れてるな。ドック入って整備してこい。遠征艦隊は1時間後に戻るから、十分時間はあるだろ。

〈初雪〉「分かった、提督・・・あの・・・」

 ん? なんだ?

〈初雪〉「ありがと。私のような駆逐艦でも、第一艦隊の旗艦になれて、ちょびっとだけ、うれしい」

 まあ、一時だけだがなー。さすがに西方海域の深いところまでは、連れてけないから。

〈初雪〉「それは、もっと強い艦娘の仕事・・・私たちは、裏方・・・でも、裏方にも誇りはある」

 うん。お前らが資材を運んでくれるから、戦艦も空母も戦える。これからも頼んだぞ。

 ――とまあ、こういう風に。鎮守府が大所帯になってくると、強力な深海棲艦がうろつくマップには連れていけない艦娘とは、どうしても触れ合う機会が減ってくる。
 大企業なんかでもあることだが、こういうのは組織としての脆弱さにつながる。第一線で働かない者であっても、全員がチームなのだという意識を持てるのは大事だ。そのために1隻だけでの鎮守府近海めぐりは、なかなか良いのではないかと思っている。

『宇宙戦艦ヤマト2199』のSFネタ解説その4:七色星団の戦い(第6章ネタバレあり)

2013年7月23日 雑記, 『宇宙戦艦ヤマト2199』のSFネタ解説 3 comments

 宇宙戦艦ヤマト2199に出てくるギミックや台詞を元に妄想をたくましくしていくSFネタ解説シリーズの4回目。
 今回は、旧作ヤマトから山場のひとつである、七色星団の戦いについてあれこれ解説をしていく。TVではまだ未放映(8月放映?)なので、ネタバレになる人は注意されたし。

●ヤマト側から:なぜ、七色星団なのか?
 戦場では何が起きるか分からない。それゆえに、指揮官は何が起こり得るかを常に考えて行動しなくてはいけない。
 大マゼランに到達した沖田艦長にとって、起こり得る最悪のパターンは、もう一度、中性子星カレル163で戦った敵将が、前と同じかそれ以上の戦力で戦いを挑んでくる、というものだ。あの一糸乱れぬ艦隊運動で襲撃を受ければ、今度こそヤマトは沈められる可能性が高い。
 だからこそ、沖田艦長はイオンの乱流渦巻く七色星団への道を選んだ。
 もし敵がこの七色星団でヤマトを食い止めようとしても、イオン乱流で航路が狭められる七色星団の中では大軍の運用は困難だ。加えてレーダーなどの索敵能力も低下するので、戦いは近距離戦となる。敵が優勢な戦力で待ちかまえていても、戦いようはあるのだ。

 もちろん、視聴者(神)視点であれば、ドメルはデスラー総統暗殺未遂事件の余波でカレル163より大幅に削減された戦力しか持たないのだが、それは沖田艦長が知り得る情報ではない。

●ドメル側から:ふたつの目標を与えられた作戦
 これまでと比べてずいぶんと少ない空母4隻+ドメラーズ+次元潜行艦UX-01の戦力でヤマトと戦うことになったドメルであるが、彼の不利がそれだけであるのならば、七色星団の戦いは、ドメルの勝利に終わったろう。
 物質転送装置を利用したアウトレンジ攻撃と、次元潜行艦による異次元からの攻撃を組み合わせて奇襲をかければ、ヤマト1隻を沈めるのは不可能ではないからだ。奇襲の効果がある序盤に、全力をたたきつけることができれば、ヤマトは対応する時間の余裕を持てない。
 しかし、ドメルには総統からの勅命としてヤマト艦内にいるイスカンダル人を救出するという作戦目標があった。
 同時にふたつの作戦目標は、忌むべきことである。かつてミッドウェーの戦いにおいて、ハワイで討ち漏らした敵空母を沈めることと、ミッドウェー島の占領というふたつの作戦目標が与えられた結果は、第一航空艦隊の全滅であった。
 それでも、ドメルは中性子星カレル163におけるヤマトとの交戦経験から「行ける」と判断した。
 ドメルの判断は、ほぼ的確であり、わずか紙一重の部分で間違っていた。
 そして戦場では、その紙一重が勝敗を分けるのである。

●七色星団の戦いⅠ:接触~第二次攻撃隊

ヤマト2199七色星団1
 情報をより多く握った側が、戦いにおいて有利となる。
 この原則に従い、ドメルは次元潜行艦を七色星団に先行させ、偵察を行わせた。そして見事、ヤマトの動きを捉えたのである。
 以後、戦いの主導権はドメルの側となる。どこでいつ戦うか、いつ撤退するかがドメルの意志だけで決められるわけで、これは大きなアドバンテージである。

 まず、空母バルグレイがドメル艦隊本隊から分離して前進。
 戦闘機だけからなる第一次攻撃隊を発艦させる。この第一次攻撃隊は、対艦戦闘能力を持たないが、目的はヤマト艦載機を誘引し拘束することなので、問題ない。
 ヤマトはこの囮部隊に引っかかり、加藤率いるコスモファルコン部隊は、第一次攻撃隊との死闘で身動きがとれない状態となる。
 ただし、イニシアティブを喪失しているがゆえに、加藤はヤマトに山本のコスモゼロを残してあった。このコスモゼロが後々、大きな影響を与える。

 続いて、空母ランベアが急降下爆撃機からなる第二次攻撃隊を発艦させる。第二次攻撃隊は物質転送装置による短距離ワープでヤマトへの奇襲に成功する。この爆撃でヤマトはレーダーと波動防壁を失う。
 この時が、ヤマトのもっとも危険な一瞬だった。
 もし、ヤマトを沈めることだけがドメルの作戦目的であれば、ここで次元潜行艦による攻撃と、第三次攻撃隊による攻撃を続けて行い、ヤマトにとどめを刺すことができた可能性は高い。
 しかし、次元潜行艦が行ったのは攻撃ではなくコバンザメと呼ばれる宙雷艇で、ヤマト艦内に特殊部隊を送り込むというものだった。

 ある意味で、この時にドメルの手から勝利はすり抜けていたのだ。

●七色星団の戦いⅡ:森船務長拉致~第三次攻撃隊失敗

ヤマト2199七色星団2
 ヤマト艦内に突入した特殊部隊が活動すると同時に、重爆撃機が物質転送装置でヤマトにドリルミサイル(特殊削岩弾)を撃ち込む。これが艦内で爆発すれば、ヤマトは終わりである。沖田艦長は真田副長の提言を受けて、情報解析のスペシャリストである新見とアナライザーを、ドリルミサイルの制御を奪うために送り込む。
 その頃、ザルツ義勇軍からなる特殊部隊は、ヤマト艦内で出会った森船務長をイスカンダル人と間違えて拉致し、損害を出しながらも脱出に成功する。

 次元潜行艦UX-01は、特殊部隊の生き残りと森船務長を回収し、戦場を離脱した。
 ここは少しばかり、違和感の残る場面であった。
 次元潜行艦の艦長であるフラーケンの性格であれば、ここで行きがけの駄賃として、手持ちの魚雷を発射してヤマトを沈めそうなものである。

 フラーケンが攻撃しなかった理由であるが、長時間の次元潜行偵察と、宙雷艇輸送のために、次元潜行艦は武装の多くを取り外していたのかもしれない。手持ちの魚雷やミサイルが0であれば、いかにフラーケンといえども攻撃はできない理由である。

 前後して、空母バルグレイが沈没する。そして、それまでヤマト艦載機部隊の足止めに成功していた第一次攻撃隊が壊滅する。
 ここで興味深いのは、空母バルグレイがわずか2機のコスモファルコンの攻撃で、手も足も出ずに轟沈していることである。命中したミサイルは小型の4発のみ。ヤマトと比べるのは申し訳ないが、あまりにも脆い。ガミラスにおける空母の役割というのは、あくまで補助的なものだということが、ここから分かる。

 バルグレイは失ったものの、ヤマトには手傷を負わせ、ドリルミサイルも命中している。ドメルは勝利を確信しており、その勝利を確実にするために、第三次攻撃隊を送り込む。
 第二次攻撃隊と同じく、物質転送装置による奇襲攻撃だ。

 しかし、この第三次攻撃隊の奇襲は、失敗に終わる。
 山本と古代のコスモゼロによる迎撃を受けたこと、そしてコスモファルコン部隊が帰還してヤマトの援護に回ったことが主な理由だが、何より、すでに物質転送装置による奇襲が、奇襲でなくなっていた。
 第二次攻撃隊の奇襲を受けるや、沖田艦長はこれを短距離ワープによるものと判断し、目視による対空警戒を行わせていた。ヤマトで対空火器を担当している部署も、次にまた同じようにワープで奇襲攻撃をかけられるものと警戒していたと思われる。
 第二次攻撃隊と、第三次攻撃隊の間のわずかな時間に、物質転送装置の魔力は失われていたのだ。

 第三次攻撃隊の失敗を知ったドメルは、物質転送装置と艦載機の攻撃に頼ることはもうできない、と見切りをつける。これは正しい。
 しかし、戦艦の砲撃戦で勝利を掴もうとしたことは、ドメルの最大の失策だった。
 自軍はヤマトの位置を見抜いているが、ヤマトはドメルがどこにいるか知らない。
 ドメルの持つ最大のアドバンテージが、砲撃戦を挑むことを決意した時に、失われたのだ。

●七色星団の戦いⅢ:砲撃戦

ヤマト2199七色星団3
 戦いが始まってから、ずっとヤマトは受け身であり続けた。
 敵の場所も、戦力も分からないので、とにかくやり過ごす以外の選択肢がない。
 そこに、敵艦隊の方から接近してきたのである。
 沖田の命令は、この時あるを期待して調べさせた、イオン乱流の本流への転進であった。
 ドメルの側からは、ヤマトが戦いを避けて逃げようとしているように見えただろう。
 ドメルは艦隊を増速させ(たんじゃないかな?)、ヤマトへ近づく。

 しかし、そのドメル艦隊に、ヤマトから分離したドリルミサイルが接近する。
 戦闘空母ダロルドとドリルミサイルが重なったその瞬間、ヤマトからの砲撃でドリルミサイルは爆発、ダロルドは轟沈する。
 さらに、ダロルドの爆発に巻き込まれる形で空母シュデルグが沈み、さらに空母ランベアがヤマトの砲撃で沈む。
 ドメルが率いてきた4隻の空母は、ここに失われたのである。

 囮となって沈んだバルグレイと、戦闘空母のダロルドはともかく、他の2隻の喪失はまったくもって無用の損害であった。
 さらに言うなら、戦闘空母のダロルドも、本来ならば後方に下げておくべき艦であった。ヤマトとの砲撃戦で空母であり、戦艦でもあるダロルドでは、火力はともかく、防御力があまりに心許ない。ドリルミサイルの爆発で失われなくとも、おそらく1回か2回のヤマトからの砲撃で戦闘力を喪失しただろう。

 では、ドメルはどこで間違ったか?

 それは、「ヤマトが戦闘力と戦意を喪失している」と考えた点にある。

 彼の誤解も、分からなくはない。戦意はともかく、この時点で、戦闘力を維持できているヤマトがどうかしているのである。
 すでにヤマトが戦闘力を失っているのであれば、防備の薄いダロルドでも火力は使い物になるし、2隻の空母も、ふらっとどこからか迷い出てきたヤマト艦載機に攻撃されないよう、艦隊行動を維持しておくのも悪い手ではない。

 一連の急展開により、残っていたのはドメラーズⅢただ1隻。ドメルは、どちらかが沈むまで殴り合う覚悟を決める。
 ここからは、沖田にとっても賭けであった。満身創痍のヤマトがドメラーズⅢに沈められるのが早いか。ドメラーズⅢがイオン乱流にはまって航行不能になるのが早いか。

 沖田はこの賭けに勝つ。
 ドメラーズⅢはイオン乱流の中で沈み、七色星団の戦いはヤマトの勝利に終わる。

 ヤマトの勝利は、ただひたすら、敵の失策を待つという受け身のものであった。
 敵の居場所も、戦力も分からない状態では、他に打つ手はない。自分が沈まず粘り続けることで、いつか訪れるかもしれない、敵の失策を沖田は待ち続けた。
 それは、地球とガミラスの戦争の構図そのものでもあった。

アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌(21)

2013年7月18日 雑記, アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌 No comments

●艦これの終焉を妄想してみる
 今や飛ぶ鳥をレールキャノンで落とす勢いの艦隊これくしょん。
 提督数も、新しいサーバの登場で10万を超え、20万に迫る勢いである。
 だが、盛者必衰、円環の理に従っても始まりがあるものにはいつか終わりがくる。

 果たして、艦これの終わりはどのようにもたらされるのであろうか?

 以後は、私が妄想した艦これの終焉(イベント)である。

===
▼遠征艦隊、帰還せず

 終焉は、遠征艦隊の帰還と共に始まった。

〈天龍〉「すまねえ・・・提督、しくじった」

 第2艦隊を任せている〈天龍〉が、満身創痍で鎮守府に帰還したのである。

提督「おい〈天龍〉!お前、海上護衛任務じゃなかったのか!」
〈天龍〉「ああ・・・くそっ、あたしとしたことが、ドジふんじまったぜ・・・」
〈龍田〉「提督、失礼します――〈天龍〉ちゃん!ダメじゃない、ドックに入らなきゃ!あなた、触雷して大破してるのに!」
提督「〈龍田〉!お前もボロボロじゃないか!話は後にして、ふたりともドックに――」
〈天龍〉「いいから聞けっ!大事な話なんだっ!」
提督「う・・・」
〈天龍〉「鎮守府の港の外に機雷原が敷設されている。すぐに掃海艇部隊を編成して、航路を切り開け。このままじゃ、他の遠征艦隊までやられちまう」
提督「わかった。すぐに向かわせる」
〈天龍〉「よぉし、いい子だ。それと、資材とチビ(駆逐艦娘)どもは無事だ」
提督「ああ、お前のおかげだ。いつも助かる」
〈天龍〉「へ、そう思ってんのなら、たまにはあたしを第1艦隊に編入しろってんだ・・・ったくよぉ・・・」
提督「おい〈天龍〉!しっかりしろ〈天龍〉!」

===
▼海上封鎖

 遠征艦隊に送り出した艦艇が、鎮守府周辺に敷設された機雷によって、次々と損傷を受けるようになる。そしてそれに伴い、任務が失敗する割合も増えてくる。
 それまで出撃せずに遠征艦隊を回していれば、それなりに資材が回復していたというのに、今や遠征や機雷の掃海任務に送り出す艦艇の消費する燃料と弾薬の方が、上回るようになったのだ。
 備蓄していた燃料と弾薬がじりじりと減少する。
 これを補うには、課金しかない、と提督の多くが財布を握りしめてアイテム屋に駆け込むが――そこには、すべての棚が空になり、しょぼくれるアイテム屋娘の姿しかなかった。
 考えてみれば、道理である。アイテム屋にだって、無から燃料や弾薬が生じるわけではないのだ。今や、鎮守府周辺の海は、深海棲艦により完全に封鎖されつつあった。

===
▼機雷原を突破せよ

 その頃、第1艦隊は、はるか南泰平洋で立ち往生していた。戦艦と空母を中核とする第1艦隊は、南泰平洋の根拠地であるトラクター島で、母港に戻ることもならず、雪隠詰めとなっていた。

〈長門〉「こうなっては、いたしかたあるまい。どれだけの損害を被ろうが、全艦隊が一丸となって鎮守府への航路を突破するのだ」
〈陸奥〉「姉上、ですが今となっては突破こそ至難の業かと」
〈霧島〉「私の計算でも、機雷原を全艦が突破できる可能性は3%未満です」
〈加賀〉「そう、戦艦も空母も機雷原を切り開く能力はない。とても危険」
〈金剛〉「主力艦だけで来たのが仇になってマース」
〈長門〉「そのことを悔やんでも仕方ない。我々は、何としても、母港に戻るのだ。たとえ半数が沈んだとしてもな」

〈扶桑〉「先頭は、私に任せていただけないかしら?」

〈山城〉「姉様っ?!」
〈扶桑〉「こういうのは、順番があると思うの。〈長門〉さん、あなたならそのことが分かるはず」
〈長門〉「・・・ひどい人だ、あなたは。また私に、あの夜を繰り返せというのか」
〈扶桑〉「何度でも。それが必要である限り」
〈長門〉「分かった。先頭は〈扶桑〉続いて〈山城〉〈伊勢〉〈日向〉。その後に私と〈陸奥〉。〈金剛〉たちは最後尾だ」
〈比叡〉「ちょっと待って! 私たちの方が機動力があります!前衛には向いています!」
〈長門〉「だめだ。相手が機雷なら、機動力は関係ない。そして、お前たちの防御力では一発の機雷が致命傷になりかねん」
〈比叡〉「ですけど!」
〈長門〉「それに、こちらが逃げようとしたら、敵の追撃もあり得る。そのときこそ〈金剛〉型の出番だ。いいな」

===
▼鎮守府最後の戦い

 満身創痍となった第1艦隊が帰還した後も、戦況は悪化の一途をたどる。
 せっかく戻ってきた第1艦隊だが、出撃するどころか、資材不足で修理すらままならぬ状態でボロボロになった身体を港にさらしている。

〈赤城〉「提督」
提督「こんな夜中に、なんだ?」
〈赤城〉「提督こそ、こんな暗い部屋で書類仕事なんて、目が悪くなってしまいますよ」
提督「そうも言ってられない。なんとか燃料と資材を調達しないと。このままでは、じり貧だ」
〈赤城〉「そんなにも、悪いのですか。駆逐艦娘たちにあげる燃料すらないほど」
提督「いや・・・ん、そうだな。お前に隠してもしょうがないか。今や、最後の備蓄に手を出すかどうか、ってところだな」
〈赤城〉「あの・・・いざとなったら、私を解体・・・いひゃい、いひゃいれふ!」
提督「さんざん、今まで食っちゃ寝しておいた身で、ロクな資材にもならないくせに、解体されて楽になろうだぁ、どういう了見だ? 怒るぞ、こらっ」
〈赤城〉「すみません。でも、相手が機雷原と潜水艦型だけになった今、私に出来ることは、もうこれくらいしか・・・」
提督「いや、こうなったからこそ。お前には最後の仕事がある」
〈赤城〉「最後の仕事って・・・いやですよ、提督を見捨てて逃げる役なんて」
提督「そうじゃないって。あー、なんて言ったらいいかな」

 提督は、鎮守府の床にどっかとあぐらをかいた。
 〈赤城〉もまた、その隣に横座りとなる。

提督「深海棲艦の狙いは、なんだと思う?」
〈赤城〉「何って・・・恨みを晴らすために、船や人を襲ってるのでは?」
提督「そりゃ恨みはあるだろう。けど、こうなってみると分かるが、あいつらは、俺たち人間なんか、最初から眼中にない。深海棲艦がこんな風に機雷原で航路を封鎖する手をとってたら、ハナからお手上げだった。なのに連中は、最後の最後になって、反則とも言うべき、通商破壊に出た。手を出せない深海から、機雷だけ放出して来ている。これまでこっちに合わせて海の上でドンパチやってたのに、だ。なぜだ?」
〈赤城〉「そう言われても・・・嫌がらせのようにしか思えませんね」
提督「そうだ。こいつは嫌がらせだ。それも、俺たち人間にじゃない。お前たち、艦娘への嫌がらせだ。深海棲艦の狙いは、お前たち、艦娘を絶望させることなんだ」
〈赤城〉「私たちを戦わせ、勝てると思わせて絶望に・・・まさか、彼らの狙いは・・・」
提督「お前たち艦娘を絶望させて深海棲艦にし、仲間にする気だろうな」
〈赤城〉「そんな、ひどすぎます! 私たちの心を弄ぶなんて! 提督よりひどい!」
提督「奴らは人間じゃないから・・・いやいやいや! なんでそこで俺? 俺ってそんなにひどい? セクハラって、そんなにひどい罪?」
〈赤城〉「希望を持たせておいて、突き放すあたりが、そっくり同じ手法ですね。極刑に値する罪です」
提督「濡れ衣だ! 俺はお前以外にそんな希望を持たせるようなことは・・・コホン」
〈赤城〉「・・・ほら、そうやって繰り返す」

提督「話を戻すぞ。連中は、最後にお前たちに絶望をたたき込むためやってくる。この鎮守府に、全力で侵攻してくる。そうしなければ、せっかくの準備が意味を持たない。このまま戦わずに勝利しても、お前たちが絶望して深海棲艦にならなかったら、連中にとっては意味がないからな」
〈赤城〉「その最後の戦いに――私は必要なのですね」
提督「全員が、必要だ。もう一隻たりとも失うわけにはいかない」
〈赤城〉「でも、燃料と弾薬は? あと、ボーキサイト」
提督「それは俺の仕事だ。なんとかする。だから、今はこらえてくれ。最後の戦いに、勝利するために」
〈赤城〉「いいでしょう。でも、最後の戦いに勝利したら、覚悟してくださいね。バケツと資材と、それと・・・期待、してますから」
===

 かくして、提督と艦娘たちは最後の戦いにおもむくのである! ばばーん!

『宇宙戦艦ヤマト2199』のSFネタ解説その3:ガミラスの猛将ドメル

2013年7月15日 雑記, 『宇宙戦艦ヤマト2199』のSFネタ解説 No comments

 宇宙戦艦ヤマト2199に出てくるギミックや台詞を元に妄想をたくましくしていくSFネタ解説シリーズの3回目。
 今回はヤマトの好敵手である、ガミラスの猛将ドメルと、その戦い方をみていきたい。

■ヤマト2199第11話『いつか見た世界』での小マゼランの戦い
 ドメルがどのような指揮をするかは、ガトランティス(旧作の白色彗星帝国)との戦いである程度読み取ることができる。
ヤマト2199第11話小マゼランの戦い
 ドメル対ガトランティスの辺境での戦いは、かなり途中経過がはしょられているので画面から推測するしかないが、それがこの図である。

 囮で敵艦隊を誘引、拘束したかどうかは画面からは読み取ることができないが、私はかなり高い確率で囮艦隊がいたものと考える。
 こうした、主攻と陽動を分けるというのは、戦術の基本である。ガトランティス側が何も警戒せず、単にドメルの奇襲を受けた間抜け……という可能性は、もしあるとしても、ドメルが、そういう敵の間抜けさに頼る戦いを仕掛けるとは思えない。

 私は、ガミラスの戦い方の基本は機動力を活かした戦い方であると考える。そして、自軍の機動力を活かすために重要なのが、敵の動きを制限することである。
 機動力というのは相対的なものだ。こちらの機動力は艦や指揮通信などのハード・ソフトでどうしても上限が決まる。ドメルとて、艦に性能以上の速度は出させられない。
 だからこそ、自軍の機動力が、より、致命的になるように、敵の動きを制限することにドメルは意を配るだろう。

 ガトランティスの持つ一番高い機動力は(彼らが旧作の白色彗星帝国に近いとして)航空戦力である。艦載機の持つ機動力こそ、ガトランティスが持つ強みだ。しかし、艦載機は常時、飛ばしておくわけにはいかない。普段は空母の中に格納しておき、敵を発見したら、発進してこれを攻撃するのだ。

 ドメルはそれゆえに「敵の偵察部隊に発見されない」ことを第一とした。
 惑星の公転面から垂直になるように艦隊を動かし、死角のような場所から一気に逆落としで高速の駆逐艦隊を突入させたのは、偵察部隊に発見されず敵本隊に接近し、一撃で敵空母を壊滅させるためだと思われる。


■ヤマト2199第15話『帰還限界点』中性子星の戦い
 ドメルがヤマトと戦う前にまず何をしたか……というと、まずはヤマトの戦力分析をしたと考えられる。
 ヤマト最大の武器は、なんといっても波動砲である。
 この時点でドメルがヤマトの旅の目的を理解しているとは思えないが、惑星に直撃させれば、ただではすまない破壊兵器を、ガミラス帝国の中に入れるわけにはいかない。母星の滅びを迎えてやぶれかぶれになったテロン人(地球人)が、ガミラスの首都に自爆攻撃を仕掛けることは大いに考えられるからだ。実際、地球への扱いや、この話の冒頭での親衛隊の暴挙を考えれば、ガミラスはそのくらい恨まれている。

 ならば、この波動砲を使わせない、使っても大丈夫な場所での戦いを考えねばならない。
 すでに恒星が寿命を迎えて大爆発(スーパーノバ)した残骸である中性子星カレル163は、うってつけの戦場である。
 ここでならば、周囲を気にせず自由に戦える。
 ドメルがガミラスの誇る猛将である理由は、彼の旺盛な戦意だ。第11話で登場した後、ガミラス首都でのドメルは、良き夫、良き軍人としての顔しか見せていない。政治には興味がなく、良識的で、妻や子を愛しているごく普通の男だ。
 しかし、この15話でドメルの裏に隠れているものが露わになる。彼は、戦争が大好きなのだ。その彼にとって、カレル163は格好の遊び場だった。
ヤマト2199第15話中性子星の戦い
 そしていよいよヤマトと戦うにあたり、ドメルが一番気を配ったのは、何か。
 それは、ヤマトに「ガミラスには戦意がない」と思わせることだった。

 罠というものは、こちらの意図に気づかれてしまうと、まず不発に終わる。
 中性子星カレル163は重力勾配が強く、ワープ時にその影響を受けやすいことは、罠の存在を知らない時のヤマトですら、ある程度は見抜いていた。
 じっくり時間をかけてヤマトが重力勾配をチェックし、カレル163を迂回したり、ドメルが待ちかまえるポイントとは違う場所へワープしては、ドメルの策は失敗してしまう。
 だから、ドメルは頻繁に偵察を繰り返させ、しかも戦いは慎重に避けてきた。苛立ちと共に、ガミラスには戦意がない、という意識がヤマトクルーの中にはあったはずだ。

 カレル163へのワープ直前への、偵察部隊の突然の攻撃。
 沖田艦長に代わってヤマトを指揮していた真田副長は、交戦を避け、急いでカレル163へワープするよう命令する。これは、ガミラスに戦意がない、という前提が正しければ、無理のない選択である。攻撃をしてきたとはいえ、相手は小型艦が2隻。ヤマトの戦力をもってすれば、簡単に打ち払える。

 そして、当然ながら『ガミラス艦も彼我の戦力差は知っている』のである。

 敵艦がヤマトと本気で交戦するはずがない。真田副長はそう考え、この戦いをこれまでの嫌がらせの延長と考えた。これまでは、少し距離を置いて逃げていったが、今回は少し踏み込んできた。これを追えば逃げ出すだろう。こんな小型艦の嫌がらせに、毎回時間を食われてはたまらない。いつも冷静であっても、真田副長もタイムスケジュールの遅れは気にしている。時間のかかることは極力避けたい意識が働く。
 ならば、さっさとワープしてこの場を離れるのが得策だ。

 真田副長の推論は正しい。
 「ガミラスには戦意がない」という前提が正しいかぎり。

 事実は逆である。
 ドメルは旺盛すぎる戦意の持ち主である。だからこそ、自分の戦意を隠すためにわざわざ手間をかけて偵察艦による嫌がらせを繰り返したのだ。
 前提を間違えていれば、どんな頭脳の持ち主でも、正しい結論にはたどりつけないからだ。

 カレル163にヤマトがワープした時点で、ドメルの罠はほぼ完成していた。
 大規模な敵艦隊に囲まれていることを知った真田副長の命令が、艦載機(ハヤブサ)を発進させるというものであったのは、この時点においても、真田副長の頭の中に「ガミラスには戦意がない」という前提があることをうかがわせる。
 真田副長は、まずここで「様子を見る」ことにしたのだ。
 「ガミラスには戦意がない」のだとしたら、これは遭遇戦である可能性が高い。ガミラスがどう動くかを見極めると同時に、いざ戦闘という時のために手持ちの戦力を増やしておくべきだ、と考えたわけである。

 ここで、沖田艦長が指揮に戻る。
 ぎりぎりのタイミングである。もし、真田副長の命令通りに、艦載機を発進させていれば、そのままヤマトは敵の重包囲の中で沈められていただろう。

 沖田艦長は状況に気づくや、これまでのドメルの策略のほぼすべてを見抜いたに違いない。とにかく、いきなり命じたのが敵艦隊への正面からの突撃である。顔つきも険しい。

「死中に活を求めねば、この包囲を突破することはできない!」

 これまで疑問だったガミラス偵察部隊の動きの真意を沖田艦長だけは見抜いている。
 そして、それが意味するものも。
 ガミラス艦隊は、ここでヤマトを仕留めるつもりなのだ。逃げればとことん追いかけてくるし、他にどんな罠が仕掛けられているかわからない。(事実、分散配置した別働隊が集まってきた)

 正面から突っ込んできたヤマトを見て、ドメルの顔が歓喜に歪む。ヤマトとすれ違う時の表情たるや、嫁さんや亡くなった子供がみたら、ドン引くのではないかというくらい、嬉しそうである。二面性、というよりはどちらもドメルの素顔なのだろう。

 沖田艦長の打った手は、罠に落ちたヤマトの取り得る最善手だった。
 しかし、今回ばかりは準備と仕掛けに時間をかけたドメルの側に分があった。

 ドメルの直衛艦隊を正面突破して振り切ろうとするヤマトを、分散配置した別働隊が取り囲む。いずれも高速艦。傷ついたヤマトが振り切れる相手ではない。

 ドメルにしてみれば、してやったり、である。
 ヤマトの艦長が無能であれば、あるいは真田副長のように頭脳明晰でも慎重であれば、ドメルの本隊だけでヤマトを仕留めることができる。時間がかかったとしても、部隊をローテーションさせて傷ついた艦艇を後方に下げ、新しい艦を前に出させていくというやり方で、勝利できる。

 しかし、ヤマトの艦長が有能で度胸があれば?
 その時は、即座に正面から突破するはずだ。沖田艦長がそう判断したように。

 だからドメルは、自分の本隊をヤマトが突破した時の位置に、別働隊を集結させたのである。あるいは子飼いの前線指揮官なら、このくらいの判断は具体的に指示せずとも臨機応変にやってくれると確信していたか。

 ヤマト艦内で、ドメルの仕掛けた罠の全体像に気づいたのは沖田艦長だけだろう。しかし、激しい戦いの連続に南部が戦意喪失したように、このままでは勝てないとは多くのクルーが感じたはずだ。

 この時点でなおも、古代進だけは旺盛な戦意を保っている。
 どうやればこのピンチを切り抜けられるか、という計算は古代にはない。
 しかし、彼は諦めていない。このあたりは、さすが古代守の弟である。

 そして、沖田艦長もまた、諦めていない。
 諦めてはいないが、計算もできてしまうのが沖田艦長である。
 ヤマトの側に、新たに打つ手はない。後はもう、ひたすら耐えるだけだ。
 ヤマトに積極的に打つ手がない以上、何か変化が起きるのを沖田艦長は待っている。
 なので、敵の猛攻が一瞬だけ途切れた、その変化に沖田艦長は即座に反応する。

 カレル163での変化は、ガミラス艦隊の全面撤退だった。
 しかし、ここまでの僥倖でない場合――たとえば、敵の別働隊同士が接近しすぎて、艦隊運動に乱れが生じた、など――でも、沖田はすぐにその変化に気づき、敵から離脱するための策を練ったはずだ。
 その変化が、ヤマトが沈められる前に起きたかどうか、それは分からない。
 しかし、沖田艦長は最後の一瞬まで、諦めることなく、罠をかいくぐるきっかけを探り続けたはずだ。
 諦めることのないものにこそ、幸運の女神は微笑むのだから。

アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌(20)

2013年7月12日 雑記, アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌 No comments

●種別ごと初代艦から、これまでを振り返る
 編成場面のソート機能に「New」というのがある。
 これを使えば、古くから艦隊に参加した艦娘ほど、後の方に表示される。
 遊びはじめてずいぶんになるので、各艦種ごとに、初代の艦娘をピックアップしてみた。

▼駆逐艦〈深雪〉(建造)
 プレイ開始時に私が秘書艦として選択したのは〈吹雪〉である。
 だが、彼女は期間限定の敵泊地への突入で轟沈、喪失した。
 彼女のあっけなく、取り返しのつかない死に私は衝撃を受け、以後、艦艇の喪失に注意するようになる。

〈吹雪〉「あの、提督。そうすると今の私は……?」

 おお、そこは脳内ドラマで補完してある。キミは作戦行動中に行方不明(MIA)になったが、記憶を失って漂流しているところを発見したという設定を採用した。

〈吹雪〉「なんだか複雑な気分です」

 まったくだ。記憶はともかく、経験値が失われたのは痛かった。

〈吹雪〉「……」

▼軽巡洋艦〈那珂〉(建造)
 我らが艦隊のアイドル。
 が、毎回のように中破大破を繰り返すので、懲罰人事として遠征艦隊(どさまわり)に配置する。こういうのも落ち目のアイドルっぽくて良い。

〈那珂〉「ひっどーい! 提督の鬼!悪魔!」

 やがてレベル20になったので改造のため遠征艦隊からはずしたものの、その頃には、主力艦がそろっており、〈那珂〉ちゃんの居場所はなかった。
 TV版マクロス後半のリン・ミンメイみたいで、これまた味わい深い。

〈那珂〉「ぶーぶー!」

▼重巡洋艦〈足柄〉(建造)
 美人で、そして残念なお姉さん。
 それまで主力艦が存在しなかった我が艦隊に、最初に重巡洋艦として登場した時の期待は大きかった。
 性能も本人が主張するだけのことはあり、戦果も期待通りにあげている。
 主力艦が出そろう前の序盤の旗艦として、彼女にはたいへんお世話になった。

〈足柄〉「当然よね!」

 重巡洋艦はOLっぽい外見の艦娘が多いが〈足柄〉は職場でばりばり働くタイプと見た。後輩の面倒見もよく、上司からも頼りにされている。

〈足柄〉「任せて!」

 なのに、なぜだろう……〈足柄〉が結婚して幸せな家庭を築いている場面が想像できないのは……

〈足柄〉「うるさいわね! もう時代は自立した個人の時代よ!」

▼戦艦〈扶桑〉(マップ1-4ボス戦で獲得)
 画面一杯に広がる砲塔の数々。
 初登場がこれほどインパクトのある艦娘は、そうはいない。見ただけで、戦艦と分かるデザインである。

〈扶桑〉「それほどでも……あるかも」

 艦娘としての〈扶桑〉さんは豊満な癒し系お姉さんである。レベルが上がれば、航空戦艦にもなれる。

〈扶桑〉「運用できるのは水上機ですけどね」

 戦艦としては旧式になるが、序盤~中盤の主力艦が少ない時期、頼りにさせていただきました。

〈扶桑〉「いえいえ……あの、オチとかは?」

 ありません。史実がアレですので、〈扶桑〉さんには全力で幸せになっていただけるよう、全力を尽くさせていただきます。

〈扶桑〉「あ、はい。こちらこそお願いいたします」

※ドックの裏にて
(〈足柄〉「な、なによこの態度の違いは……」)
(〈羽黒〉「まあまあ、提督さんがお姉ちゃんに遠慮がないのは、お姉ちゃんのこと、それだけ親しく思っているからだと思うな」)
(〈足柄〉「ま、まあね。それほどでもあるけどね! あいつがまだ新米の時に助けてやったのは、私だものね!」)
(〈羽黒〉「……ちょろすぎるよ、お姉ちゃん」)

▼軽空母〈祥鳳〉(建造)
 初期に登場し、そして今もレベルでトップ(76)を独走しているのが〈祥鳳〉である。
 装甲は薄いが、運用コストも低く、まことにリーズナブルな空母である。
 正規空母が登場するまでの間、どれだけ助けられたか。
 現在は、偵察機の〈彩雲〉を搭載しており、艦隊の目としての活躍がさらに高まった。

〈祥鳳〉「つまり、便利にコキ使われてるってわけですね」

 そこは重要なポイントだ。
 便利に使える、消耗しても惜しくない(資材的な意味で)というのは〈祥鳳〉他、軽空母全般に言えることだろう。
 ひたすら尽くす系の女。昔なら髪結いとか、そういう感じ。会社で言えば秘書や経理担当。メロドラマで言えば妾か愛人枠。それが軽空母である。

〈祥鳳〉「もう、お妾さんとか……古風ですね」

 ……そこで何となく嬉しそうなのが、頼もしいのだか怖いのだか。
 情が深いので、提督が裏切ると腹を刺してくる。ガンパレの原さんのように。

▼正規空母〈赤城〉(任務)
 なぜか任務がなかなか出てこなかったので、登場は少し遅れたが、初の正規空母である。
 その航空戦力の充実ぶりと、中破大破した時のドック入りの時間と資材の消費量から、腹ぺこ慢心キャラがすっかり定着。
 我が艦隊でも、資材不足で2日ほど中破したまま鎮守府の海に浮かんでいた。

〈赤城〉「あの時のことは、今思い出しても恥ずかしいです」

 序盤の正規空母は、新米提督にとって過ぎたるものだからな。運用コストが高いので、持っていても使えないなんてことも多い。

〈赤城〉「でも、それなら戦艦も同じはずなのに……」

 戦艦は、装甲が厚い。ダメージがなかなか通らないので、ドック入りする間隔は開く。出撃のたびに燃料と弾薬は消費するが、印象に残るはどうしても、ドック入りだ。
 その点、序盤のお前さんは……

〈赤城〉「ぶー……私だって成長したら、硬くなります」

 そりゃ、なるけど。お前さんのレベルが高くなる頃には、提督のレベルも高くなって遠征艦隊が2~3常時回るから、資材不足も初期ほどクリティカルじゃないんだ。

〈赤城〉「つまり、資材がボトルネックな序盤に、強いけど脆い私が登場するから、腹ぺこキャラの汚名がついちゃうんですね……これって、運営の罠?」

 罠だな。恨むなら、運営を恨め。俺を恨むな。

〈赤城〉「いえ、運営は恨みません。だって、任務で参加できる仕様があるから、提督に真っ先に会えたんですもの」

 おおう、そう来たか。

〈赤城〉「でも、提督は恨みます。私がこれだけ序盤から頑張ってるのに、最近は〈飛龍〉はまだか〈瑞鶴〉はまだかって……私より若い子がいいのね」

 古女房ポジションかっ。似合いすぎだろ。

アルシャードセイヴァー『ミョルニルの雷石』キャンペーンBチーム第3回『暗闇の中へ』今回予告、ハンドアウト、地図

2013年7月12日 未分類 No comments

■今回予告

 ワームスカルの奇襲により、ミーティア駐屯地は大打撃を被った。  だが、たまたま居合わせた冒険者たち(AチームPC)の活躍により、将兵の多くは救出される。  しかし、基地施設と装備の多くを失っており、このまま座して二度目の襲撃を受ければ今度こそ部隊は壊滅してしまう。  帝都から戻ったキミたちは、グンターの命令ですぐさま偵察任務に出る。  主目的は、地下のワームスカルの戦力と動きを探り出すこと。  副目的は、ワームスカルが戦略輸送に使用している“奈落回廊”を封じること。  “奈落回廊”を封じさえすれば、敵の増援や補給を断つことができるからだ。  しかし、地下へ向かうキミたちの前に[ライバル]が立ちふさがる。  彼らもまた、ワームスカルと戦うためにここに来ているようだが……?

 アルシャードセイヴァー  『ミョルニルの雷石』キャンペーン  Bチーム第3回『暗闇の中へ』  そして今、君は神話を越える。

■ハンドアウト

選択ハンドアウトA: コネクション:グンター・グーデリアン 関係:上官

 ワームスカルの奇襲により、ミーティア駐屯地は大損害を被り、指揮官のグンターも負傷した。このまま二度目の襲撃を受ければ今度こそ駐屯地は壊滅し、ミーティア遺跡を含むエリアがワームスカルの手に落ちる。  まずは地下に潜って敵の情報を集めなくてはいけない。  しかし、[ライバル]もまた、同様の目的でこの地にやって来ているようだ。

【クエスト:地下に潜り偵察を行う】(集めた情報×5点)

選択ハンドアウトB: コネクション:[ライバル] 関係:好敵手

 ワームスカルは、奈落回廊という奈落を使った移動手段を持っている。今回の襲撃も、この奈落回廊によって行われた。  ミーティア平原の地下に張り巡らされた奈落回廊を封鎖しなければいつか奴らの軍勢に押し切られるだろう。  しかし、[ライバル]もまた、同様の目的でこの地にやって来ているようだ。

【クエスト:奈落回廊を封鎖する】(封鎖した数×5点)

■ライバル(ROC)

1:蒼のシェルリイ(エクスカリバー導師)

2:ヘルムート・ゾンバルト(帝国軍西部方面軍団長)

3:ナガセ・ミナ(ウィンカスター・フォーチュン・サービス所長)

4:ハワード・マッキンタイヤ(アカデミー教授)

5:セレーナ・ゴルデンバウム(皇帝の侍従長)

6:ガイウス枢機卿(バルトロマイ枢機卿にて異端審問官)

(今回は部分的に『ナイトレンジャー』のシナリオクラフトを使用します)

■シナリオ地図

「暗闇の中へ」マップ

「暗闇の中へ」マップ

アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌(19)

2013年7月11日 雑記, アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌 No comments

●戦艦のお値段
 艦隊これくしょんのサーバが増設され、プレイヤー提督の数も大幅増。
 ひとりひとりの提督は並行世界の住人とはいえ、10万人の提督が6隻ずつ戦艦や空母を出せば、60万隻の戦艦と空母が存在することになる。すでに数字が地球上ではなく、銀河帝国とかそっちのレベルだ。

 60万隻はともかく、戦艦を何隻も保有する、というのは20世紀の初頭まではそう珍しくもなかった。というのも、工業化が進んで建艦能力があがり、世界中の富が増えたので、新興国(明治の日本も含む)は先進国から、現代の感覚で言えばかなりお安く戦艦を購入することができたのである。
 しかし、エポックメーキングな〈ドレッドノート〉が登場して以降、戦艦はどんどん高性能化してゆき、お値段もぐんぐん上昇していく。

 比較的分かりやすい例として、英国戦艦でみてみると・・・
 日露戦争で活躍した戦艦〈三笠〉が120万ポンド(竣工1902年)。
 〈ドレッドノート〉が167万ポンド(竣工1906年)。
 艦娘の高速戦艦〈金剛〉が230万ポンド(竣工1913年)。
 英国の艦娘〈プリンス・オブ・ウェールズ〉が739万ポンド(竣工1941年)。

〈金剛〉「えーと、ワタシのお値段はデスね~ ちょっと~」
〈青葉〉「ちーっす。バックマージン絡みの黒い噂が出てますけど、どう思います?」
〈金剛〉「ノーコメントでーす!」
〈青葉〉「それにしても、英国の最新鋭戦艦のお値段なんか700万ポンド越えですねー、〈金剛〉さんですと3隻分ですよ」
〈金剛〉「インフレを考えても、やっぱり高くなってますネ」

 戦艦〈大和〉の予算が約1億4千万円。
 1941年の1ポンド=17.2円で計算すると、813万ポンド(竣工1941年)。

〈金剛〉「そうすると、大雑把にみて戦艦のお値段は、第一次世界大戦の前が200万ポンドで、第二次世界大戦の前が700万ポンドくらいデス」
〈青葉〉「やっぱり3倍くらいにはなってますね」

 お値段が上がれば、数を揃えるのが難しくなる。海軍休日も、技術の進歩と共に戦艦の値段が上がったのに、昔のようなペースで数を揃えようとしたので、各国がそろって息切れを起こしたから生じたのである。

〈金剛〉「どんな時にも、先立つモノがなくてはお話にならないということですネ~」

アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌(18)

2013年7月10日 雑記, アカガネダイ提督の『艦隊これくしょん』日誌 No comments

●〈陸奥〉と46cm砲
 曹操の話をすれば曹操が。
 〈陸奥〉の話をすれば〈陸奥〉が。
 前回の日誌を書いた翌日、西方海域のカレー海でボス戦でS勝利し、我が艦隊は戦艦〈陸奥〉を獲得した。
 大和型戦艦が未実装の現在、艦これでは最新鋭戦艦である。

 さっそく演習も含めスパルタ的に鍛え上げ、メンテが終了した本日(7/10)には、レベル48にまで上がっている。

 装備も現時点で最高のものを揃えてある。
 ・46cm三連装砲
 ・41cm連装砲
 ・九一式徹甲弾
 ・21号対空電探

 これにより砲戦力は、火力:153射程:超長 にまで向上している。
 また装甲:95耐久:90も他の戦艦から抜きん出ており、なるほど、戦前の少年少女の遊ぶカルタで『む:陸奥と長門は日本の誇り』と書かれていただけのことはある。
 ただ、実在の〈陸奥〉は46cm砲=18インチ砲を搭載してはいない。ワシントン軍縮条約で世界中で戦艦の建造が中断した時に、最大の砲は41cm砲=16インチ砲で、これを装備した戦艦は7隻しかなかったあった。これを世界のビッグ7と呼び、〈陸奥〉はそのうちの1隻である。

 ワシントン軍縮条約では日本の保有する戦艦は、英米の6割とされた。
 戦争は基本的に強い側が勝つ。そして強さを支えるのが数だ。戦争はまず何より相手より数をそろえることが大事だ。
 しかし、条約で最初から相手の6割と決められた日本海軍では、この数のハンデをどうやって埋めるかに頭を悩ませることになる。

 ひとつの手が、ワシントン軍縮条約で制限されていない巡洋艦をミニ戦艦として整備するというもので、〈妙高〉型がやたら砲雷撃戦に特化したのも、小さい船体にできるだけ多くの火力を詰め込もうとしたせいである。
 もうひとつの手が、日本に攻め込んできたアメリカ艦隊を、全力で袋だたきにして一度の戦いで勝利する、艦隊決戦への特化である。
 41cm砲よりもさらに強力な46cm主砲搭載戦艦は、こうした決戦思想から生み出された。
 昭和の頃には46cm砲は、アメリカ戦艦の41cm砲よりも射程が長いから、敵をアウトレンジして叩くためにある、という説がまことしやかに流布しており、私も子供の頃にはそうした本を読んで育っている。しかし、実際には46cm砲に期待されたのは射程よりも一発のパンチ力であった。なぜなら、平時の演習でもアウトレンジな三〇キロメートル以上の超長距離砲撃の命中率はかんばしくないものだったからである。

〈赤城〉「アウトレンジは空母のお仕事ですね」
〈加賀〉「空母というか、艦載機のお仕事です」
〈赤城〉「艦これのシステムでは、最初の空襲1回だけですが」
〈陸奥〉「射程が超長なら、専用の砲撃フェイズがあるとうれしいのに」

 だから当たらないから、ダメなんだってば。
 41cm砲だろうが、46cm砲だろうが、昼間砲戦距離は24km~25km、それでも当たらなければ、もっと近づいての撃ち合いを想定したのである。

 艦隊決戦においては、戦艦がずらりと一列に並ぶ単縦陣となる。(敵もたぶんそう)
 この時の戦艦の数は互いに10隻以下だろうと考えられていた。この数では、1隻あたりの戦力比率が大きい。より早く敵の1隻を戦闘不能にすれば、一気に有利になる。
 なので、艦隊決戦では、可能であればこちらの戦艦2隻以上で敵の戦艦1隻を集中攻撃し、とにかく1隻でも早く無力化させよう、と考えていた。

〈金剛〉「おう、正しいデース。私たちの戦いでも、敵の戦艦が序盤で沈めば有利になりマース」
〈霧島〉「計算の上では〈金剛〉お姉様の言う通りですわ」
〈比叡〉「でも、実際にはどれを狙うかは、ランダムですよね」
〈榛名〉「提督さんの中には、自分に選ばせろと考えている人も多いみたいなんですが」

 理想はそうだが、演習でも艦隊決戦で1隻の敵を複数の戦艦で集中砲撃するというのは、なかなかうまくいかなかった。戦闘が激しくなれば、敵味方の動きも複雑になっていく。
 さらに撃ち合いになって艦に被害が出ると、1隻の艦内でも統一射撃管制が困難になることがある。戦争が始まってからは砲塔1つ2つがばらばらに生き残っている場合でも有効な砲撃ができるよう、管制要員を分散配置させるようになる。
 また、〈金剛〉型高速戦艦は、敵にうかつに突っ込まないよう注意されている。理由は打たれ弱いから。

〈霧島〉「第三次ソロモン海戦・・・ですわね」
〈比叡〉「頑張ったんだけどなぁ・・・」

 ありがたいことに、艦これでは一方的な空襲は最初の1回だけ、夜戦は必ず砲撃戦の後で、プレイヤー提督側が選択できる(敵に夜戦を強制されない)と、史実とは違う戦艦に優しいルールになっている。
 また、バケツ(高速修復材)の存在のおかげで、損傷を受けた戦艦がすぐに復帰できるというおまけつきである。史実ではボロボロになったらそのまま戦争が終わるまで復帰できないこともあったのだから、なんという厚遇であろうか。

〈金剛〉「むしろ、沈むまで戦えというブラックな職場になった気がしマース」

 いいから、出撃だ。メンテが終わって新しい艦娘も実装されたし、何より我が艦隊には最後の戦艦〈長門〉が来ていない。まずは北方海域3-3:アルフォンシーノ方面だ。

〈赤城〉「このマップは空母2隻が必須ですね」
〈加賀〉「一航戦の出番でしょうか」

 いや、なんか敵艦隊の対空能力が高くてボーキサイトの消費がすごいらしいので、軽空母に行ってもらおう。〈祥鳳〉に彩雲偵察機を搭載してある。
 新しい提督プレイヤー諸氏も参加したことだし、まだまだ戦いは続くのだ!

〈北上〉「提督っち~、それ未完フラグ」