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ROGM回顧録24 一日を二つに分ける

 新しくキャンプを建てるためには3つのものが必要になる。ひとつはゲーム内通貨、つまりzenyで、これは前期から大量に引き継いで(*1)いるので問題ない。残る2つは、「貢献度」と大量の「資源」である。

 貢献度というのはいわば「ギルドマスター(プレーヤー)の経験値」とも言うべきもので、貢献度の高さによって所有できるキャンプの最大値が決まる。貢献度を稼ぐには、3つの方法がある。

・毎朝4時に更新される「クエスト」を達成する。
・他国領土のセルを塗る。
・他国のキャンプを破壊する。

 いずれも得られる貢献度は微々たるものだが、ひとつだけ例外があり、同盟に多額のzenyを寄付する「寄付クエスト」だけは大量の貢献度が得られる。前期の序盤にはどのプレーヤーもあまりzenyを持っていなかったこともあって、寄付クエといえば外れの代名詞であったが、今この瞬間に限っては千金に値する「大当たり」であった。

 もう一つの問題である資源についても、僕らには秘策があった。前期途中から、市場で不要なアイテムを売却すると資源や少量のzenyが得られるようになっているのだが、いわゆる「キャラくじ」などの有料アイテムには総じて高い資源交換率が設定されていた。そして、市場には「zenyが枯渇して困っている新規プレーヤー」が放出した大量のキャラくじが流れている(*2)。

 市場が僕らにとって「最高の資源狩り場」になるのに時間はかからなかった。どうせ序盤さえ乗り切ればzenyは余るようになる。
 初日から「大当たり」に恵まれた僕はzenyの限りにキャラくじを買い占め、市場で資源に変換し、一切の手加減なく次々とキャンプを建て続けた。キャンプには「ウルティマ」シリーズにちなんだ八徳の都市の名をつけていたのだが、それもすぐ建てきってしまい、名前の候補に困るという有様であった。

 ここまで拡張してしまうと、キャンプの面倒を見るのも大変である。作ったばかりのキャンプは施設の建設速度も速く、1時間の内に何度も操作しなければならない。ひとつのキャンプをだいたい3分ずつ見て回るとしても、8個のキャンプを回れば30分近くかかってしまう。

 一日の大半をキャンプの操作に費やしてもなお足りない。

 なるべく長い時間のかかる建設の予約を入れて、キャラクターをダンジョンに送り出してから1~2時間の仮眠を取り、起きてまた予約を入れる。

 ようやくキャンプの建設に目処(というか頭打ち)が立った頃には、1日を2つに分けて、4時間の仮眠と8時間の生活を2回繰り返すという状態になっていた。
 クエストが更新される「午前四時」になると目が覚めるのもこの頃染みついた習慣である。

*1 正確には、連動アイテムとの交換に使う「魔石」というアイテムを交換せずに持ち越したプレーヤーは、その量に応じてzenyを分配されるという形だった(本家ROをプレイしていないプレーヤーはその分有利とも言える)。対人トップ層ともなると魔石の量も膨大で、一通り連動アイテムと交換してもなお充分なzenyを確保できていた。
*2 当然の成り行きだが、「人身売買」などと揶揄された。キャラクターを資源に変換してキャンプを建てる様はさながらCivilizationシリーズにおける奴隷制のようだった。

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